「何を体験したか」よりも、体験を通じて「何を学んだか」が決め手という、「学生時代に頑張ったこと・学生時代に力を入れたこと」。そう、みんなが悩むガクチカです。ハナコちゃんのモヤモヤESは、どんなふうに変身するのでしょうか?
キコ先生、ご指導よろしくお願いします!(学生時代に頑張ったこと編 Part1はこちら)
体験の中に“深イイ”話が詰まってる!
こんにちは!キコです。
キコ先生のプロフィール
都内大手マスコミ勤務。女子就活生のESや面接の相談によく乗り、お節介をやくアネゴ的存在。
前回は、ハナコさんが書いてくれた「学生時代に頑張ったこと」の残念ポイントについて解説しました。みなさんも思いあたることがあったのでは?
学生時代に頑張ったこと(モヤモヤバージョン)
ハナコさん 首都圏私立大4年生
志望企業 大手教育サービス
私は大学主催の福島の子どものサマースクールのボランティアに最も力を入れてきました。ボランティアでは、子どもたちが主体的に楽しめるプログラム作りを心がけていました。大学2年の時に、「子どもたちと福島について、今どのように思っているかを語るワークショップ」を企画しました。このワークショップを企画したのは、友人が東日本大震災の時に被災し、避難した先で自分自身の経験を色んな人に聞いてもらったことで、震災から立ち直った、という話を聞いたことがあったからです。
しかし、他のメンバーと意見が割れ、私はこれに対し、まず反対の意見の人に、一人ずつ直接会って、相手の意見をよく聞き、自分の企画の意図や思いを共有しながら折り合いをつけていきました。そして企画を徐々にプロジェクトを行うメンバーと実現可能な形にしていきました。
結果として最初に考えていた企画とは形は変わりましたが、子どもたちの間の広い交流を図ることができ、今まで子ども達同士のグループワークが企画されたことがなかった中で新しい試みをしたことで次年度の企画に生かすことができたと思います。この経験は私にとって相手と丁寧に対話をする姿勢や、その上で自分の意見を伝える力が身につきました。
ハナコさんと直接お話をし、以下の項目についてインタビューをしてみました!
ハナコさんへぶつけた質問
- 子ども向けのサマースクールの内容、規模、目的は?
- 他のメンバーと意見が割れたのはなぜ?
- 企画の内容を実現可能な形に変えたというが、どんな風に変わったのか?
- ワークショップ後の子どもたちの反応は?
ハナコさんとの実際のやりとり
「サマースクールのことをもう少し具体的に教えて。どの程度の規模でどんな目的で行われたんですか?」
ハナコさんの答え: 私の大学主催の企画で福島の子どもたちを呼ぶサマースクールというのが毎年あります。原発事故で放射能汚染の不安を経験した小中学生20人が参加しています。夏休み中に首都圏に5泊6日ほど、リフレッシュのために滞在してもらっています。たくさんのプログラムがある中でグループに分かれてワークショップをやる時間があり、それを私が担当しました。
「なるほど。企画の段階で、他のメンバーと意見が割れたそうですが、それはなぜですか? で、結局ワークショップは、どんな風に行われたのですか?」
ハナコさんの答え:最初は、子どもたちがグループになって「福島について語り合う」1時間のワークショップをやりたかったったんです。でも、運営メンバーの中から「子どもたちはリフレッシュ目的で来ているのに、いやなことを思い出してしまったらどうする?」「いやなことを思い出して暗くなってしまった時、きちんと心のケアできるスタッフがいない」などと反対する人が出ました。
そこで、福島についての話がそれほど深くならないように配慮しました。子どもたちがお互いに「自己紹介」をする内容に変え、その中で「自分がこれから頑張りたいこと」「福島の好きなところ」などを語ってもらうようにしました。時間も最初は1時間だったのを、30分に縮めました。
「なるほどね。それで、ワークショップ後の子どもたちの反応はどうでしたか?」
ハナコさんの答え:反応はとてもよかったです。今までのサマースクールでは、子どもたちが自分のことについて話すプログラムはありませんでした。知らない子ども同士で交流ができたようで、「新しい友だちができた」と喜んでもらえました。これをきっかけに運営メンバーたちも意識が変わり、来年からはこういうグループワークを増やしてもいいのでは、という意見が出ました。
・・・・ふむふむ。ハナコさんの体験には“深イイ”話がいっぱい詰まっているではないですか。せっかくですから、ESの中でこの“深イイ”感じを、一発でバッチリ伝えたいですよね。
インタビュー後、ハナコさんの説明を盛り込んで、次のようにESを変身させてみました。
変身後の「学生時代に頑張ってきたこと」をチェック!
【ハナコさんのスッキリES】
大学2年生の時、福島の小中学生が参加するサマースクールで学生ボランティアを務めました。夏休み中に福島の小中学生20人を首都圏に呼び寄せ、5泊6日共に過ごすプログラムです。
私は5月の企画段階から8月のプログラム実施時まで、全面的に関わりました。最初、子どもたちが「福島について語り合う」グループワークを発案しました。語り合いが必要だと思った理由は、東日本大震災で被災した友人から「避難先で自分の体験をいろんな人に聞いてもらうことで救われた」という話を聞いたからです。
しかし、他の運営メンバーから「子どもたちはリフレッシュ目的で来るのだから、福島の話題は避けよう」との反対意見が出ました。そこで私は、反対する人たちの意見を一人一人丁寧に聞き取り、自分の意図や思いを伝えて折り合いをつけ、内容を微調整しました。結果的には、子どもたちが「自己紹介」をしあう自然な流れに変えました。自己紹介の中で「これから頑張りたいこと」「福島の好きなところ」などに触れてもらう形で実施しました。
子どもたちが自分のことを語る企画は、今回初めてでしたが大変好評でした。子どもたちからは「新しい友だちができた」、メンバーからは「次回からは、こういうグループワークをもっと取り入れよう」といった好意的な意見が出ました。
ボランティア活動を通じて身に着けたチーム調整力、企画をあきらめずにやり遂げる力は、今後、御社で仕事をしていく上でも、十分に発揮していきたいと思っております。
いかがでしょうか?
ちょっと文章が長くなりましたが、ハナコさんの元原稿とほぼ同じ文量です。ハナコさんの体験した“深イイ”ドラマが、よりはっきり浮かび上がったと思うのですが。
社会人として仕事をする上で、過去の豊富な業績があるにこしたことはありません。ですが、数値化できない調整力、粘り強さ、ひたむきさも非常に重要です。「学生時代に頑張ったこと・学生時代に力を入れたこと」では、スペックに惑わされず、「大人の社会人としてやっていける素地があること」を、体験を通じて具体的にアピールするようにしてください。
サークル、アルバイト、留学、ボランティア、地域活動・・・もちろん大学での勉強のことだっていいんですよ。むしろ学生さんなら、勉学に励んだことを最もアピールした方がいいのでは?(えっ、あんまり勉強してないからアピールできないって?それはキコも同じでした)
いよいよ、残すところは「自己PR」のみとなりました。次回をお楽しみに!
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