社会のために、夢や目標のために行動している女子学生に「行動を起こす原動力」についてインタビューする新企画!何か新しいことを始めてみたい人、挑戦してみたいことがあるけれど、一歩踏み出す勇気がなかなか出ないみなさん、必見です!
今回お話を伺ったのは、『無国籍ネットワークユース』で無国籍者や日本にいる外国人のために活動をしているRanさん。日本で暮らす私たちにとって、無国籍の問題は馴染みの少ないものではないでしょうか。そこで、無国籍の問題に興味を持ったきっかけや、無国籍者の現状について尋ねました。
人との繋がりと好奇心で辿り着いた『無国籍ネットワークユース』
現在どのような活動をしているのか教えてください。
『無国籍ネットワーク』というNPOのユース団体で、無国籍のかたや日本にいる外国人の地位向上を目的に活動しています。去年は、無国籍者であるロヒンギャ難民の写真展を大学で主催したり、マレーシアでのフィールドワーク研修を自分たちで企画して実施したりしました。
無国籍者や日本にいる外国人のための活動を始めようと思ったきっかけは何ですか?
高校時代、友人に誘われて中高生の国際ボランティア団体に入っていました。そのボランティア団体で活動していくうちに、繋がりが増えて、難民や移民のために活動をしている大人やNPOのかたと知り合いました。そのうちの一人に「入国管理局で外国人との面談活動をしているんだけど、来てみない?」と誘われて、一緒に行ってみたことがきっかけです。
人との出会いがきっかけになったんですね。入国管理局での面談活動では、どんなことが印象的でしたか?
入国管理局に収容されている外国人の状況が衝撃的でした。入国管理局にいるのは、ビザの更新をしていない、いわゆる不法移民と呼ばれるかたたちです。そのため、日本人の中には、「不法移民なんだから、収容されるのは仕方ない」と言っているかたもいます。しかし、そういった考えが原因で、実際に収容所で暴行を受けているかたがいます。
「僕はここから出るか、ここで飢え死にするかのどっちかだ」と言ってハンガーストライキをしているかたもいました。確かに彼らは不法移民ですが、彼らにも人権があるはずです。入国管理局に収容されている外国人の、今まで知らなかった現実を目の当たりにして、何が正しくて、何が間違っているのかが分からなくなりました。
それはショッキングですね…。『無国籍ネットワークユース』は、どのようなきっかけで知ったのですか?
大学でできた友人に「入国管理局で面談活動をしていた」と話したら、「こういう団体があるよ」と教えてもらいました。『無国籍ネットワーク』自体は、入国管理局での面談活動をメインで行なっているわけではないのですが、「国籍を理由に、自由な暮らしができない人がいる」という現実に立ち向かう姿勢に共感して、この団体に入ることを決めました。最初は無国籍者について全然知らず、興味本位で入ったんです。しかし、勉強会などを通じて無国籍者について知っていくうちに、さらに興味が出てきました。