女性がやりがいを感じられる職場って?<ハナジョブデータラボ vol.05>

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日本は女性に厳しい。出産で多くの人が辞めてしまう。家事育児は女性の負担・・・世の中にはいろいろな噂があります。

でも、その噂は本当のこと?
社会の本当の姿を知るために、「データ」の世界をのぞいてみませんか?

みなさんを導くのは、とある業界の企業で人事労務系のお仕事をする、社会人記者の石井真希さん。数字が伝える真実から、社会を理解してもらいたいと思っています。

社会に出てからのことを考えたとき、
「やりがいのある仕事をしたい」
そう考える女子がほとんどだと思います。

では、やりがいのある職場とは、いったいどんな職場なのでしょう。
何にやりがいを感じるかは人それぞれでも、全体的な傾向はあるはず。

今回は、女子がやりがいを感じやすい職場についてのデータをご紹介したいと思います。

やりがいは環境が作る?

やりがいのある環境とは

今、「仕事にやりがいがあるよ!」と言う友人達に話を聞くと、「仕事そのもの」に加えて、「環境」の大切さを挙げる女子が多いんです。

どんな環境かというと、

  • 女性だからと変に気遣われたり、男子より小さいプロジェクトに回されたりしない(だから自分の仕事に集中できた)
  • スキルを高める機会が多かった(大変だったけど、それぞれ達成感があった)
  • コミュニケーションしやすい上司がいた(問題や希望を早めに相談できた)
  • 子供を産んだ後も海外出張したり、昇進したりしている先輩がいる(将来を心配しすぎずにいられる)

やりがいのない環境とは

逆の環境ならどうでしょう。

女性だからと変に軽い仕事ばかりさせられたり、スキルを高めている実感がなかったり、困っても相談できなかったり、子供を産むと肩身が狭かったり第一線から離れるしかない環境でしょうか?

こうした環境で、女子にやりがいを持って働けというのは無理な話ですよね。

女性がやりがいを得やすい職場とは?

やりがいスコア

それでは女性がやりがいを感じやすい職場はどのような職場なのでしょうか。グラフは、法政大学キャリアデザイン学部教授の武石恵美子先生の研究から、データをお借りしています。

*女性活躍に関する職場の取り組み・環境と女性のやりがいスコア

データラボ5図-1

ここでは、企業で働く25-54歳の正社員女性を対象に、カイシャの「両立支援」と、「女性活躍」という「環境」への女性社員の意識と、そこで働く女性の「やりがいスコア」の関係を示しています。

*両立支援:女性が結婚・出産後も辞めることなく働ける環境にあるか
*女性活躍:女性の就業意欲を高める取り組みに職場が積極的か

環境や制度をととのえることが重要?

これによると、(1)カイシャが女性活躍に積極的で、さらに、出産後も働き続けられる環境(女性活躍高、両立支援高)で、女性のやりがいスコアの平均値が一番高いことがわかります。

一方、(2)カイシャは女性活躍には積極的でないけれど、出産後も働き続けられる環境(女性活躍低+両立支援高)と、(3)カイシャは女性活躍に積極的だが、出産後も働き続けられるとはいえない環境(女性活躍高、両立支援低)をみると、どちらも女子のやりがいスコアは(1)の企業より低くなっています。

女性人材を本気で生かそうとすることが大切

ちょっと驚くのは、(3)カイシャは女性活躍には積極的でないけれど、出産後も働き続けられる環境の方が、(2)カイシャは女性活躍に積極的だが、出産後も働き続けられるとはいえない環境よりも、女性のやりがいスコアが低いこと!

出産後も働き続けられることはもちろん大事。だけど、女子がやりがいを感じるためには、出産後も含めて、女性人材を本気で生かそうと真剣に取り組む企業であることがとても大切なんですね。

女性活躍と両立支援に積極的な企業をどう探す?

企業の見分けかた

では、女性活躍と両立支援に積極的な企業をどう見分けたらいいのでしょうか。
その一つは、地道ですがOBOG訪問で一般社員の実感を聞くことかもしれません。

先ほどご紹介したものと同じ研究では、企業が「女性活躍のためにやっているよ!」という施策は、必ずしも女性のやりがいを高めていないことも指摘されています。

カイシャと社員の実感のズレ

企業が「女性活躍のために取り組んでいる」と思う施策も、実際には職場に浸透していないこともある。それよりも、一般の社員が「会社は女性活躍に本気だ!」と認識できるような地道な取り組みが大事なのかもしれません。 こんな風に「働く人の実感」は、皆さんが思う以上に、パワフルな情報なんです。

両立支援や女性活躍に関わるデータもみてみよう

様々なデータをチェックしよう!

もう一つは、両立支援や女性活躍推進に関わるデータをチェックすることです。両立支援に関しては、出産後の仕事の継続率、短時間勤務の取得率、男性の育児休業取得率などがありそうです。

一方、女性活躍推進については、課長以上の管理職に占める女性比率が重要です。女性管理職比率は、ヒラに近い係長まで含めて高くみせることもできないとは言えない。

女性管理職比率を公開しているか

だから、本気で女性活躍に取り組む企業は、課長以上など、ある程度の権限を持つ管理職に占める女性比率を公表しているように見えます。

「管理職には特になりたくないなあ…」と思っても、それが、企業が女子にもきちんとチャンスを与える会社かどうかの目安と思うと、ものすごく重要に思えてきませんか?

企業の本気を見抜く

人事労務に関わる中で色々な企業の事例を見たり聞いたりしていると、今は、本気で女性を生かそうと取り組む会社と、そう思うけれど環境を変えきれていない会社、建て前だけで本音は変わるつもりはない会社が混在しているように思います。

だからこそ、企業の本気度をシビアに見抜く目が必要!着実にスキルを身につけ、やりがいを持って働きたいなら、「やりたいこと」と同じ位、「環境」を示す情報にも注目したいですね!

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About Author

石井 真希

とある業界の企業で人事労務系のお仕事をしている社会人記者。女子大生に関わりのあるデータをご紹介していきます。