仕事で大切なのは人の立場に立つということ
管理職としてたくさんの人をまとめるというのはすごく大変なことだと思いますが、心がけていることや大切にされていることはありますか?
相手のことを考えることでしょうか。自分が一番で、自分のものさしで自分が得するからこうしよう、ということを考えると誰もついてきません。皆さんに気持ちよく仕事してもらうためには自分が損してもいいかな、ぐらいの気持ちで仕事をしていますね。
「人の立場に立つ」という考え方は仕事をしていくにつれ徐々に持つようになったのですか?
そうですね。組織に入ると自分一人で出来る事は限られているので、いかに皆さんと一緒に、と考えるとそうならざるを得ないのはありますね。特に女性はそういう考えを持つ方が多いと思います。
出張や駐在も多く、女性として体力的にも大変だったのではないかなと思いますが、今まで働いてきて一番つらかった時期はどんな時期でしたか?
力仕事ではないので、そういう意味では男性と比べてつらいという感じはありませんでしたが、2011年に1回目の駐在から帰ってきた時が一番大変でしたね。
夫が単身赴任してしまい、私もそのタイミングで室長になったので、営業チームを率いながら一人で子供3人の育児をするという状況でした。2ヶ月に3回ぐらいは出張もあったので、子供たちをどうすればいいのかと困ったときもありました。
どうやって乗り切ったのですか?
ベビーシッターさんや地域サポーターさん、義理の母など、いろいろな人に手伝ってもらいましたね。また、出張も出来るだけ短くしてもらったり、どうしても行けない時は部下にお願いして行ってもらったりとか、会社にもサポートしてもらいました。ありがたかったです。
そのほかに、女性ならではの苦労などはありましたか?
90年代に入社した当初は今より男社会というか、総合職の女性が圧倒的に少数だったので、「こういう時にはどうすれば」と迷う場面が多かったことですね。でも女性が少ない分、横のつながりが強くて、ママサークルで情報交換したり愚痴などを言ったりしてお互い支え合っています。