出産を機に仕事を辞める人は5割を切り、働き続ける女性が多数派になりつつあります。
とはいえ、まだ5割。企業は、女性社員の活躍・定着についてどう考えているのでしょうか?
6割の企業が、女性活躍・定着への取り組みは業績向上に影響ありと回答!
エン・ジャパンの「企業の女性活躍実態調査」によると、「女性社員の活躍・定着への取り組みが業績向上に影響がある」と回答した企業は59%に上りました。
理由として「従業員の意識改革、優秀な人材の活用など企業の活性化につながる」「男性ばかりだと、固定観念で動いており新しい事がおこらない。女性は色々な視点をもっており社内自体を活性化する力を持っている」など、女性の活躍が企業の活性化につながり、採用にもプラスに働くと考える人が多いようでした。
女性社員の活躍・定着での課題は、女性の意識?
一方で「女性社員の活躍・定着に対して、課題と感じられることはありますか?」という質問に対して、「女性社員の意識」と答えた企業が51%と約半数。
出産後も働き続ける女性社員が増えるにつれ、「周囲に仕事を押し付ける」、「権利ばかり主張して仕事を全くしない」という声も。限られた時間を最大限に活かす努力をする女性がいる一方で、残念ながら問題のある社員も存在するようです。
ただし、女性社員のモチベーションが下がる原因には、不当な評価、不本意な異動、働き方の柔軟性の有無、パートナーの協力の有無など、本人の意識だけでは改善できないものがあります。
社員全員で「女性社員の活躍・定着」に取り組む企業が伸びる!
回答をみると、管理職の意識、経営層の意識、男性社員の意識がいずれも3割程度となっていますが、女性社員の活躍・定着にはこの3者の意識が大きく影響します。
みずほ情報総研の調査では「管理職の女性比率が過去5年間に増加した企業ほど5年前と比較して経常利益が増加する傾向がみられており、女性活躍推進に取り組む企業ほど経営状況が良いこと」が明らかにされています。
当事者だけではなく社員全員で「女性社員の活躍・定着」に取り組む企業が、これから伸びる企業といえそうですね。
出典
みずほ情報総研「ダイバーシティ・マネジメントによる社会変革 ―ダイバーシティは格差是正を超えて新たな企業価値創造のトリガーとなりうるか」