何万何千という大量のエントリーから数十人程度を採用するという、従来の新卒採用。学生も大変ですが、企業にとっても採用コストはかかるし効率も悪いですよね。最近では、採用方法を見直す企業が少しずつ増えています。
ライフネット生命保険は、従来の「新卒採用」の既成概念に捉われない、「定期育成採用」を開始しました。「学問を妨げず、もっとも適したタイミングを選択のうえ、応募していただきたい」という採用方針のもと、採用選考を複数回実施するとのこと。応募資格は「30歳未満であること」のみとし、新卒の学生だけでなく、既卒者やフリーターも応募できます。
また選考にあたっては、字数無制限の論文「重い課題」を提出することが義務づけられています。その結果、プレエントリーでは8000人を超えていたエントリー数が、本エントリーでは100人程度に減ったとか。
ライフネット生命保険だけでなく、学生から受験料を払ってもらうドワンゴ、書類選考なしで卒制や卒論で採用するチームラボ、「岩波書店(から出版した)著者の紹介状あるいは社員の紹介があること」を応募条件にした岩波書店(2013年度採用)など、ユニークな採用方法が話題になりました。
実際、エントリーシートと面接だけで、入社後活躍する人材なのかを見極めるのはとても難しいのです。面接でのトークがうまい学生が、入社後活躍するとは限りません。企業もそれは十分にわかっていますが、横並び意識の強い日本では、企業が自社に合った新しい採用方法を取り入れるまで時間がかかりそうですね。
出典
ライフネット生命保険 「新卒採用」の枠組みを変更。 同時に、採用サイトやアプリによる情報提供を開始
http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2015/5816.html