わたしの人生最大の武器って何だろう?今回登場していただいた、学研プラスの毛利さんにとっての人生最大の武器は「学び」だそう。「学び」で世界は変わる。そう信じて、学びを支え続ける毛利さんの生きる姿勢とは?!
広告の世界から未経験のマーケティングへ!
毛利さんの現在のお仕事について教えてください。
株式会社学研プラスのマーケティング本部で経営企画を担当しています。デジタルマーケティングを担当する部署の中で、部全体の予算の管理や新規事業創出の支援を業務としています。
社会人になってからずっとマーケティングや新規事業開発を担当されていたのですか?
いいえ、新卒で入った会社は大学・短大などの教育機関を顧客とした広告代理店業をやっている会社で、学生募集のためのコミュニケーションツールの作成やイベントの企画運営を経験しました。高校生の進路選択という重大な決断に関われる尊い仕事で非常に魅力的な仕事だったのですが、もっと広い世界を見たくなり、より多くの世代に向けた商材を扱っている現在の会社に転職し、広告の企画を経験しました。
なるほど。ではその広告の分野から現在のマーケティングに移られたきっかけはありますか。
組織改編で、違う部署に異動することになったのがきっかけです。大きな会社なので、隣の部署は全く違う仕事をやっているという感じで、社内転職みたいでした。最初に行ったのはデジタルコンテンツという部署です。そこでは、ゲームの広告宣伝、学習用のDSソフトやデジタルペン事業の立ち上げ、スポーツ庁の仕事などを通して営業から事業のプロジェクトリーダーまでさまざまな経験をすることができました。この経験が、現在の新規事業立ち上げなどの仕事につながっていきました。
知らないことをおもしろがる精神で広がった世界
まったく新しい部署で働くことは大変ではなかったのですか?
私は一つの仕事一つの部署で、ずっと同じことをやるのは苦手なんです。自分の長所でもあり短所でもあるのですが、飽きっぽい性格で、いろんなことをやりたい・知りたいっていうタイプなんですよね。だから新しい部署に行ったら、一から新しいことを学ぶチャンスだって思っていました。いろいろ勉強することが好きだし、仕事を通していろんなことを学べるって、すごくラッキーなことですよね。
変化を恐れずに学び続けることが、どんな部署に変わっても大丈夫だと思えることにつながっているのですか。
はい、まさに知らないことをおもしろがる精神や、飽きっぽいのが武器になっています。また、会社の中だけでなく、2年前に社会人大学院を卒業し、MBAを取得したことも大きな学びでした。
すごいですね!MBAを取得しようと思ったきっかけはなんでしょうか。
J-Winという女性活躍推進を研究する社外活動です。もともと、女性が弱みだと思っていることを強みにできるリーダーシップの在り方があるのではないかと考え、社内公募に手を挙げてこの活動に参加することに決めました。そこでいろいろな生き方やその人らしいリーダーシップを発揮している女性に出会って、もう一度自分のキャリアのことを考え直したんです。
具体的に考えが変わった部分はありますか?
以前は社会全体に女性は昇進できないという風潮がありましたが、「女性だから、というのはもう通用しない」「女性だと昇進できないことはない時代だな」と思いました。でも、まだ子どもがいると管理職を目指しちゃいけないんじゃないか、みたいな空気が当時はまだ少しあって。その空気を、自ら率先して動き変えていこうとしました。決して優秀ではありませんが、人の良さを引き出すリーダーなら私にもなれるなと思ったので、ビジネス社会で活躍するための基礎知識としてMBAを学びに行きました。
「自分がどうなりたいか」を考える機会を学びを通じて提供したい
「人生は常に学び」を体現している毛利さんにとって、教育に関わる仕事のやりがいはどんなところにあるのでしょうか。
教育ってみんなに与えられた平等なチャンスの一つだと思うんです。世界では勉強することで貧困脱出のチャンスが生まれたり、学ぶことで世界を変えられるパワーを持つことができます。そういうチャンスを、例えばテクノロジーを活用して最適な形にしたり、発達段階に合わせた最適な形で届けたりできる仕事に関われることに非常にやりがいを感じています。学びこそ人生の友であり武器であると思っているので、学びの機会や学ぶ楽しさを知ってもらいたいです。
反対に苦労したことはありますか。
すぐに効果が分からないことです。一企業だけでは学びを提供して10年後・20年後どんな幸せな人生を歩んでいるかはなかなか追えないので、その結果を見ることができたらもっとおもしろいだろうなと思っています。でも、ひょっとしたらDX(デジタルトランスフォーメーション)の力でひとりひとりの成長や変化を追うことができるのではないかと考えています。例えば、学研のサービスを使うのに一人ひとつ固有IDを付与して、そのIDを通じて学研とお客様がコミュニケーションしていくことができたら、その人がどんな学びを得て変化していったのか分かり、次に最適な学びをおすすめできるかもしれません。そういうことではテクノロジーの進化は非常におもしろい時代に入ったなと感じています。
なるほど。毛利さんが学びを提供する目的は何でしょうか。
「自分は何が得意で、何が好きなのかを見つけてほしい」という思いがあります。知識や学ぶものって世の中にいっぱいありますよね。でもその前にやっぱり自分がどうありたいか・どうなりたいかを定めないと、知識があっても吸収率が悪いし活用度が低いのではないでしょうか。だから、自分が何者なのか・自分は何がやりたいのか・自分は何が得意で何が不得意なのかが分かる機会が小さいうちにあるといいなといつも思っています。就職活動の時になって突然自分探しを始めるって、時間もなくて焦りますよね。学ぶことを通じて、もっと小さい頃から自分がどうなりたいかを考える機会を持ってもらえたら良いなと思っています。
プロポーズは自分から!?私の人生は私が決める。
人生の先輩として、女子学生へ伝えたいことはありますか?
私はパートナー選びが非常に重要だということを伝えたいです。でも、そのパートナー選びの前に自分がどう生きたいかをまず考えて、それに合った人を選んでください。私の人生を実現してくれるパートナーかどうか、相手の人生をより充実できる自分であるか、ということを考えてパートナーを選んでほしいです。私は、プロポーズは絶対自分からしようと思って、そうしました(笑)。自分でどんな人が良いか考えておいて、そういう人が現れたらプロポーズしてください。
パートナー選びと仕事選びって自分がどう生きたいかという点で似ているところがありそうですね。
そうです!会社選びも一緒です。自分を最大限活かしてくれる場かどうか、選ばれるんじゃなくて選ぶ気持ちで企業を見たらよいと思いますね。相手に流されるのではなく、常に自分の人生、自分が主体ということです。自分軸でプロポーズして、自分軸で会社を決める。自分に合う人かどうか、自分に合う企業かどうか、私が選ぶっていう気持ちで常に生きて行くと、後悔もないと思います。
取材を終えて
何かと諦めやすく、行動する前から自分が本当にやりたいことなんて考える前に「どうせ無理だ」と思ってしまう私。でも、「自分はどう生きたいのか?」と問い続け、主体的に人生を切り開く毛利さんの姿から、最初から諦める必要なんて全くないことに気づきました。仕事からプライベートまで、自分軸で生きる毛利さん、最高にかっこいいです!大変貴重なお話をたくさん聞かせていただき、ありがとうございました。
写真提供:毛利さん
「教育」と「医療福祉」の2つの事業を中心とする企業。学研教室をはじめとした塾・教室のネットワーク、教育に関わる書籍の制作・出版、サービス付き高齢者向け住宅やグループホーム、学研版地域包括ケアシステムなどの運営等を通じて社会に貢献しています。
児童書、学習参考書、図鑑、一般向け書籍・雑誌まで、「学び」を核とした幅広いジャンルでコンテンツの開発創造に取り組んでいるほか、「オンライン英会話」「学研プライムゼミ」など教育コンテンツのデジタル展開、および受託、ライセンス事業など様々な事業を展開し、幅広い世代に「学び」を提供しています。