経験を積む日々。土木職としてステップアップしています!
今の仕事のやりがいを、どんなときに感じますか?
年度末に工事が終わったときの達成感はなにものにも代えられないですね。
工事が終わることを竣功(しゅんこう)というのですが、竣功検査に合格して工事が完了となります。検査に合格するために一生懸命準備したり、段取りしたりするのですが、新幹線の工事担当時代は年度末に5件も重なってしまって。
とても大変ではありましたが工事が終わって、「これで何の不便もなく設備が使えるようになるなあ」と思うとほっとしました。こうして自分が作ったり直したりしたものをみなさんに使っていただけると思うと、本当にやりがいを感じます。
土木職として経験を積む中で、嬉しかったことはありますか?
新人時代に出場した土木学会で、賞を取ったことです。土木の領域では研究を発表する機会が多くあります。入社3年目だった私は、若手の登竜門とされていたある土木学会に、80人ぐらいいた部署の中から選出され、出場しました。今でも記憶に残っているのは、学会での受賞を上司が自分のことのように喜んでくれたことです。上司は発表の練習に付き合ってくれるだけでなく、当日の想定問答も一緒に考えてくれました。親身にサポートしてくれた上司のためにも、賞をとることができて本当に良かったです。
賞を取ったことで、心境に変化はありましたか?
賞を取ったことで、自信に繋がりました。当日、制限時間内に発表できず、質問に上手く答えられなかったらどうしよう、と考えて緊張しましたが、形として結果を出すことができて良かったです。
今後の目標はありますか?
近い将来でいうと、工事のコストダウンが目標です。「低コストで品質は変わらずに」を念頭に、工事を管理していきたいと思っています。また、ゆくゆくは土木職以外の領域でも活躍したいと思います。不動産事業や駅ナカ事業など、鉄道以外にもさまざまな事業を展開する当社には、領域を越えて活躍できる制度があります。こうした機会を活用して、いろいろな経験をしていきたいと思います。
女子学生にむけてメッセージを頂けないでしょうか?
このコロナ禍で学生のみなさんも本当に大変な思いをされていると思います。そんななかでも腐らずに、できることから始めてほしいです。ちょっとでも自分の興味のある分野からでもいいと思うので、調べたり勉強したりして、知識を付けていったら良いかなと思います。
土木職に関心を持っている学生の後押しとなるようなコメントも、お願いします!
土木職は過酷な部分はないといったら嘘になります。ですが、私が働いている会社の土木部門は性別にかかわらず働きやすい職場ですし、なにより、自分が作ったものを多くのお客様に利用していただけたり、何事もなく列車が走っていたりするのを見ると、すごく誇りに思える仕事だと感じます。全く土木に関する知識のない私でも、同僚や先輩の助けを得ながら、何とかやってこれています。これまで関連する勉強してないというかたも興味があれば大歓迎です!
取材を終えて
仕事をする上で、「何に重きを置くか」を考えることが大切なのだと学びました。佐々木さんが、美大生時代に思い描いた場所と異なる分野でも輝いていられるのは、「人の目に留まるものを作る」という自分の軸を、土木職というアプローチで実現できているからだと思いました。インタビューを通して、自分のやりたいことに携わる方法は無数に存在するということを知り、視野が広がりました。佐々木さん、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました!
写真提供:佐々木さん
『信頼される生活サービス創造グループ』として、様々な事業を展開。関東、甲信越、東北までにまたがる鉄道を通して、安全・安心な生活交通インフラの構築・運用、大規模ターミナル開発や大規模複合型まちづくり、ITとSuicaサービスの利用拡大などを推進しています。