ライブにリアルなドキュメントを追求したい!
他にも入社後、感動したことがあるんですよね?
はい、夜9時は21時、のように24時間刻みで時間を伝える習慣があったことに感動したんです。昔からファンタジーの世界より、科学的論理的に進むリアルな物事の方が好きで、厳密に時間を伝えるというのはその最たるものだと思いました。大学時代はドキュメンタリー番組を作りたいとも思っていましたし、客観的で共有できるリアルが好きなんだと思います。
ドキュメンタリーは人間らしさがより伝わるので、受け手としては原動力になることも多いですよね。本間さんは「ドキュメンタリー」と「音楽」には共通点があると思いますか?
はい、俄然あると思います。特にライブはドキュメンタリーじゃないとダメだと思っています。私は自分を演出家とはあまり考えていなくて、いつもプロデュースするアーティストに「がっちり決めずに、ステージ上で降りてきたことをやって!」と言います。その時にしか出てこない感情や音や言葉こそが観客の心を奪うからです。脚本や演出ではなく、そこでしか起きないリアルなドキュメントを導き出せるプロデュースを心がけています。
なるほど。一度きりのライブは特別感があってアーティストたちの熱量も伝わってきますよね!
「音楽」で食べて生きているアーティストたちは、ステージに立つと幸せな個体になるんです。「幸せだー!生きてるぞー!」と歌い奏でる音楽動物のリアルな様を見て、見に来てくれる人たちも様々な感情が湧いてくると思うんですね。その時間を共有できることがライブの醍醐味だと思っています。