人をサポートできる仕事にやりがいを感じ、パソナへの入社を決めた滑川さん。キャリアカウンセラーとして日々たくさんの方のお仕事の相談に乗り、企業と人材をつなぐ架け橋として働くことについて伺いました。(2011年1月16日現在の情報です)
「社会に貢献すること=働くこと」と考える、滑川さんのワークスタイルとは?
現在のお仕事内容を教えてください。
パソナグループ全体の新規登録窓口として、仕事を探している方のご経験やスキル、保有資格、ご希望等を伺い、その方に合った働き方やお仕事を提案することが現在の業務です。今後どのようなキャリアを描いているか、どのように働きたいかというご希望をヒアリングし、その方の可能性を最大限に引き出すように努力しています。
パソナにはグループ会社もたくさんあります。例えばITや介護、保育、家電業界などの仕事をご希望の方や、それに関連する資格をお持ちの方でしたらそれぞれ業界に特化した各グループ会社を紹介し、各社の担当と連携してご就業までをサポートします。
現在の仕事に就くまで、どのようなお仕事をされてきたのでしょうか?
新卒で働き始めたのはレディースインナーなどを取り扱うアパレル商社です。世の中の女性を綺麗にしたい、そうすれば日本はもっと元気になれる! と思い、選んだ企業でした。そこでは販売代理店へのフォロー営業を担当していました。自社の商品を扱う販売代理店に出向いて下着の着け方のアドバイスをしたり、目標売上に届くようにサポートしたりする仕事です。販売代理店の将来の夢や、新しいステップに向けてのお手伝いをしていました。
その会社での仕事はとても充実していましたが、業績悪化による希望退職を機に、新しいことに挑戦しようと転職することにしたんです。そのとき、仕事のやりがいについて改めて考えました。そして、私は人のサポートすることにやりがいを感じているんだということに気付いたんです。そこで、なにか人の役に立つことのできる仕事はないかと探しているうちに、人材ビジネスを知りました。前職とは全く違う業界ですが、働きたいと願う人の将来の夢を応援すること、新しいステップに向けてのお手伝いをするという点が共通しているんですよね。
パソナに入社してからは登録手続きやお仕事の紹介、就業中のフォローまでを担当するマイコーチとして働いてきました。昨年の1月にパソナグループ全体の新規登録窓口となるグループキャリアカウンセラーという役職が新たにでき、担当することになりました。
人材ビジネスは他にもたくさんありますが、パソナに決めたきっかけは何でしたか?
パソナの他にも何社か受けたのですが、やはりポイントは人ですね。まず人事の方に魅かれましたし、いろいろな社員の方の対応がとても丁寧で温かさを感じ、働くのならこの会社にしようと思い入社しました。
また、実は以前勤めていた会社と同じビルにパソナグループも入居していて、派遣スタッフの方のお見送りをする社員の対応がとても丁寧で感動したんです。パソナは人想いの会社だとこのときから感じていましたし、このようにホスピタリティ精神(おもてなしの心)のある方たちと一緒に働きたいと思いました。
学生時代はどのように過ごしていましたか?
主に部活やアルバイト、ゼミですね。経済学部ということもあり、部活は経済学研究部で、週1回のグループワークが主な活動でした。ゼミはマーケティング関連のゼミで消費者行動について研究していました。消費者心理や購買行動、顧客満足について勉強していました。両親が自営業で商売をしていたので、小さい頃からそういったことに関心があったんです。
アルバイトはディナーレストランでのウエイトレス。このレストランは普通のファミリーレストランとは少し違って、お誕生日や記念日など、特別な日に使っていただくというコンセプトでした。ゼミでの勉強を踏まえ、どうすればお客様に喜んでいただけるのかを、常に考えながら働いていましたね。
学生時代からお客様の喜ぶ顔を見るのが好きだったという滑川さんの仕事観とは?
仕事の楽しさと苦労を教えてください。
楽しいのは、毎日たくさんの方とお会いできる点ですね。いろいろな方のお話を聞くことで、自分では得られない価値観を得ることができます。以前「ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けないように、人は人でしか磨けない」という言葉を耳にしたことがあるのですが、全くその通りだと思います。
それから、「ありがとう」と感謝されることに喜びを感じますね。お仕事を探している方に、その方にぴったりのお仕事を紹介したときや、人手が足りなかった企業から「良い人材を紹介してくれてありがとう」と言われたときに大きなやりがいを感じます。
逆に、新たにお仕事をお探しの方のご希望に添えないときは苦しいですね。経験、スキルによっては、ご本人がやりたい仕事に就くことが難しい場合もあります。そのときはキャリアのステップアップの仕方についてじっくりと相談を受け、パソナグループで実施する研修やセミナーなどのご提案もしています。
仕事で心掛けていることを教えてください。
常に「傾聴」を心がけています。相手の方のご経験やスキル、ご希望を伺い、その方にぴったりの働き方やお仕事の提案をするためには、耳と心を傾ける努力は大切ですね。お話があまり得意ではない方もいらっしゃいますので、言葉として表に出てこない想いを汲み取るのも私の役目です。また、ご本人が自分で気付いていない能力や新しい職種への可能性に気付いてもらうきっかけも提供していきたいとも思っています。
なにより、ご登録にいらした方にとって、私がパソナグループで初めて会う人になります。初めてご登録に来る方は不安だとも思いますので、安心してリラックスしてもらえるように、笑顔とおもてなしの心をもって接するよう心がけています。
滑川さんにとって、仕事とは何ですか?
仕事とは、誰かの役に立つこと、社会貢献です。これは新入社員の頃から変わりません。大学在学中に、私の就職活動を見て父が「何ができるかということよりも、社会にどう貢献するかが働く上で大切なことだ」と言っていたのが印象に残っています。まさに私の仕事に対する価値観の原点となる言葉です。
滑川さんには2歳の息子さんがいらっしゃいますが、仕事と家庭の両立はどのようにしていますか?
会社や家族など周りの理解と協力があってできることだと思います。子どもが生まれてから1歳になるまで育児休暇をとり、現在は残業なしで働ける「ライフサポート制度」を利用しています。パソナはワーキングマザーが多く、働きやすい会社であることも特徴ですね。会社が充実した制度で子育てとの両立を支援してくれるのは心強いですし、どうしても出勤したい日に息子が体調不良のときには、実家の母に来てもらい手伝ってもらっているので、本当に感謝しています。
将来の夢をお聞かせください。
とにかく働き続けたいですね。キャリアカウンセラーを続けていきたいと思っているので、人間の心理やカウンセリングの専門性も深めていきたいです。カウンセラーの資格もとりたいと思っています。家庭もあるので大変なのではと思われがちですが、興味のあることですから多少の困難があってもそれを上回る楽しさがあります。
これから同じ職業に就きたいと思っている人にメッセージをお願いします。
たくさんの方とお会いする仕事なのでコミュニケーション力は必要ですね。それと聴く姿勢は大事だと思います。相手の気持ちや思っていることに寄り添い、あなたを理解したいと聴く姿勢を示さなければ、相手は心を開いてくれませんから。これはキャリアカウンセラーだけではなく、他の職業や職場、あらゆる日常のコミュニケーションで活かせると思います。ですから、学生生活の中でもアルバイトのときでもいいので、まず聴くところから実践してみてください。
最後に、人生の先輩としてメッセージをお願いします。
学生は社会人と違い自分の好きなことをできる時間がたくさんあります。なので、今のうちにやりたいこと、気になることはやっておくべきだと思います。学生生活の期間は限られているので、「後でいいや」ではなく、「今」やってほしいです。また、自己分析は早い時期からやってみるといいと思います。自分は何が好きなのか、苦労があっても頑張れるものは何なのかを見つけられると、自分の就きたい職業を発見する良いきっかけになりますよ。
インタビューを終えて( ハナジョブ学生記者 )
「人の役に立ちたい、サポートしたい」と一貫した考えをお持ちの滑川さんは、笑顔の素敵な女性でした。パソナグループの新規登録窓口となり、企業と人材を結ぶ仲介役のお仕事は、業界や企業の現状など、常に学び続けなければできることではありません。楽しいから頑張れるとおっしゃっていた滑川さんがとても魅力的でした。ありがとうございました。