就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Hironaさんの就活スケジュール(2023年3月卒業)
2022年4月 | 専門学校から大学に編入 |
2022年5月 | キャリアセンターが主催している就活ゼミに所属。外部の講師の方をお呼びして、50 人くらいの同期と毎週1 回、就活対策スタート。 |
2022年 夏~秋 | IT業界を中心にサマーインターンを受ける。インターン参加をきっかけにPR 業界にも興味を持つようになる。 |
2023年1月 | IT 業界会社から1社内定をいただく。 |
3月 | PR 会社の選考スタート |
6月 | 就職先から内定をいただき、就活終了 |
「当たり前」を変えたい、そんな思いで選んだPR会社。
就職先はPR業界ですが、もともとはIT業界志望だったと伺いました。
はい。夏のインターンはIT業界を中心に参加をしていました。3月にはIT企業から内定をいただくこともできたのですが、自己分析や就活対策の模擬面接で自分を深堀していくうちに、自分のやりたいことや成し遂げたいことがIT やプログラミングではできないかもしれないって思うようになりました。
そうだったのですね。どんなことをやりたいと考えていたのですか?
私のやりたいことは人の視野を広げることだったんです。いろいろな人の視野を広げることで選択肢を与えて、生きづらい思いをしている人の生きづらさをちょっとでも解消するお手伝いができたらいいなと思っていました。
素敵ですね。
もともと選考を受けていたインフラ系は、「IT の力で当たり前を支えていく」のに対し、私は逆に人々の認識している「当たり前を変えたい」という思いが強いことに気づきました。IT企業では、社会に問題提起できる仕事は直接的には行いづらいのでは、と思うようになったんです。
なるほど。「当たり前を変えたい」というのは、具体的にどんなものがあるのでしょうか?
例えば学校の校則などですね。実は、私自身が校則で苦しんだ過去がありました。元々地毛が茶色なのに黒髪に染め直さないといけないという校則があり、それって本当に良いことなんだっけ?と、学校の当たり前に疑問を抱いていました。
学生時代の悩みが、きっかけになっているのですね。
はい。この経験を踏まえて、今のさまざまな社会慣習が当たり前なのかと疑ったり、社会に問題提起したりしていきたいという意味で、当たり前を変えたいと思いました。
「常識」などという校則や決まりに縛られている人って意外に多いのではないでしょうか。PR 業界であれば、そこに疑問を投げかけられると思い、目指しました。
PR 業界は、どのような形で問題提起をしているのでしょうか?
例えば、先ほどの校則の例に関連するものだと、「自分のありのままの髪でいこう」というブランドメッセージを掲げてPRをしていたシャンプーメーカーがあり、話題になりました。
メッセージに共感したからこそその企業の商品を買おうという購買に繋がるので、会社の利益にもなりつつ、生活者のメリットにもなります。
誰もが日常でちょっと気になっていること、疑問に感じていることを、あえて世の中に問題提起をして、世の中からの共感を得る取り組みをすることで人々の行動変容に繋げる力を持つのがPRだと思っています。
就職するまでも、就職しても成長しつづけたい。
今就活を終えた心境をお願いします。
私は、人事の方から内定の連絡を電話でいただいたんですが、周りを気にせずに飛び跳ねてしまったくらいとても嬉しかったことを覚えています。
嬉しさが伝わってきます!改めて、おめでとうございます。就活終了後は何をして過ごしていますか?
今は、就職予定の企業で内定者インターンをしています。同期が30 人以上いて、さまざまなバックグラウンドを持つかたや学生時代に特殊な経験をされたかたもいたりするので、そういう個性あふれる中で働くことに自分が埋もてれしまわないかちょっと不安が出てきています。ただ、入社まであと数カ月あるので、自分の強みを磨いて自分にしかできない強みを伸ばしていきたいとも思っています。不安もありつつ、やる気に満ち溢れているっていう心境ですね。
残りの学生生活で自分の強みを磨いて伸ばしたいとのことですが、具体的にはどういうことをしたいと考えていますか?
強みは、人との良い関係を構築できることだと思っているので、その強みを活かしたいです。社会的なマイノリティや障害などの社会問題について興味があるので、そういったコミュニティイベントの参加を通してコネクションを作って良い関係を構築して、自分の興味のある分野の知識を深めたいと思っています。それが将来お仕事に生きたら嬉しいです。
就職してからのキャリアビジョンや目標を教えてください。
「私だからこそ、この仕事を任せたい」って思っていただけるようになりたいです。そのために多岐に渡るPR 案件の中で、「私といえばこれ」という、PRの仕事の中での専門性を見つけられたらいいのかなって思っています。私は社会問題に興味があるので、いずれそういう案件に関われるように、1年目はどんな案件でも積極的に取り組んで、社内外の方からの信頼を得られるように頑張りたいです。
また、将来的には結構独立したいと考えています。ずっと一つの会社で働くというよりは自分の成長に合わせて他のPR 会社に転職することや、フリーランスのPR パーソンとして仕事をすることも考えてます。
いろいろな経験をしたいから私は働く。
入社前からしっかりと将来のキャリアビジョンを描いていらっしゃるんですね。では、Hironaさんにとって「働く」とはどういうことだと思いますか。
難しい質問ですね。さまざまな経験を積めることでしょうか。PR業界は様々な業界の案件が舞い込んでくるので、広い知識を得られると思います。そういういろんな経験を積んでいろんな世界を見て、自分自身の視野を広げられる。働くっていうのはそういうことなのかなって漠然と思っています。
Hironaさんにとって仕事は自分自身の視野を広げるための足掛かりとなる存在なんですね。
特にPR 業界は、社会でどんなものがトレンドや話題になっているのかという、世の中の注目を集めていることをリサーチする業務もあるので、自分の視野もより広げられると思いますね。
これから就職活動する学生へメッセージをお願いします。
働いてからの時間って、絶対就職活動の時間より長いじゃないですか。就職活動して大企業に入ったらすごいとかそういう風潮が世の中にはまだあるかもしれないけれど、就職先の会社が自分に合うのが重要なのかなって思います。内定をゴールにするのではなく、いかに自分らしく働けるか、自分の特性に合った強みに合う会社で働けるかを考えることが大切だと思います。
そのためには企業を知ることだけでなく、自分を知るっていうことが重要になってくるのかなと。企業分析や自己分析で、自分と合うのか合わないのかを、しっかりと見極めていくことをおすすめしたいです。
取材を終えて
今までのご自身の経験を踏まえて、「社会に問題提起をしたい」と自分の言葉で力強くおっしゃる姿が印象的でした。大学への編入、そして就職活動では積極的に人を巻き込んで道を切り開いてきたHironaさん。今後のご活躍を応援しています!