就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Mayukoさんの就活スケジュール(2023年3月卒業)
2021年3月 | 初の合同説明会に参加。 |
4月 | 大学のキャリアセンターに通い始める。 |
7月~12月 | エントリーシート作成。夏から秋のインターンシップ25社に応募、15社に参加。自己分析。SPIの勉強。 |
2022年1月 | 説明会、エントリーシート作成、食品業界を中心に早期選考の面接 |
4月 | 現在の就職先の内々定をいただく |
5月~6月 | 就職活動を継続するも、最終選考で見送りとなる。就職活動終了。 |
就職活動は自分らしさを見つけた時間
Mayukoさんにとって就職活動とはどのような存在でしたか?
私にとって、就職活動は「自分が本当にやりたかったことを見つけた時間」だったと思います。
私は初めて早期選考で面接を受けた会社に落ちてすごくショックだったんです。その時、「その会社に合わせてる自分がいる」ことに気がついて、「自分はなんで食品業界に行きたいんだろう?」と自分のことが分からなくなってしまったんですよね。夏のインターン受けてるときは全然そんなこと思わなかったんですが…。その後は全然エントリーシートが受からなくなりました。すごく辛かったですが、同時に「どうして食品業界に行きたいのかな」と考えるきっかけにもなりました。そこで、自分は食品を作ったり売ったりしたいのではなく、もっと根本的に「日本の農業を支えられる仕事」がしたいのだと気づいたんです。改めて振り返ると、就職活動は、自分が本当にやりたいことを最後の最後まで考え続ける良い機会だったと思います。
就職活動って、当たり前のように皆やるじゃないですか。だけど、私は当たり前じゃないって思っています。最初は自分も皆がやっていたからやり始めましたが、就職するだけが全ての選択肢ではないと思っていて。今改めて振り返ると、「自分がやりたいことが実現できるかどうか」が大事なのかなと思います。
自分の本当にやりたいことはどうすれば分かるのでしょうか?
やっぱり自分と向き合い続けることがすごく大事なのかなって思っています。でも、ずっと一人で考えてても煮詰まってしまうと思うので、時には人に頼ることも大切だと思います。私は人に頼ることが苦手だったので、最初は1 人で悩みや不安を抱え込んでいたんです。特に同じ就活生だと、受けている業界が一緒で比べてしまったり相手の就活の進度が気になったりして相談できないこともありました。なので、信頼できる一つ上の就活経験者の友人にだけ就活の話をして、アドバイスをもらったりしていました。
また、私は大学の学びの一環で地域を訪れたり、農家を目指している友人と話したりすることを通して、自分のやりたいことが分かったので、いろんな人と話をしてやりたいことを見つけていけたら良いと思います。
就活が辛い時の気分転換はありましたか?
モチベーションが下がってる時はなにもやりたくないと感じると思いますが、好きなことをやめないことはすごく大事だと思っています。就活で精神的に追い詰められてくると、人と会う気力もなくなってくるんですよね。だからどんなに忙しくても、漫画読むとか映画見るなどといったひとりでできる楽しみを作ると良いと思います。私は趣味のアニメと好きな曲にすごく支えられましたね。
就活を終えた先輩として就活生に何かメッセージがあればお願いします。
本当に就職活動はもう運と縁だと思います。この会社がうまくいかなくても、自分が駄目なんだなどは思う必要は全くないので、「自分が本当に納得できるか」を大事にしてほしいです。ありのままで、素直な自分らしさを大切に就職活動をやってほしいなと思います。
ハナラボの活動が私を変えた。
ハナラボではどんな活動をしていたのか教えてください。
大学2年生の冬に学生記者を始めました。小さい頃から文章を書いたりエッセイを読んだりすることが好きで、自分も大学生のうちに文字を書くことをしたいなと思ったことがきっかけです。その折にハナジョブと出会い、ハナジョブのコンセプトの「新しい、私らしい働き方に出会う」がすごく素敵だなと共感し、「『自分らしく働く』ということを知りたい」と思って学生記者の活動を始めました。
ハナラボでの活動を通して、『自分らしく働く』ということを知れましたか?
自分らしく働けるかは4月にならないと分からないですが、就活では自分らしい選択ができたと思っています。ハナラボのメンバーや学生記者でインタビューした方々は、「自分のやりたいことに向かって今なにをしたら良いか」を日々考えている方々が多くて、自分にとってすごく刺激になりました。
それこそ、学生記者の活動を始めて最初にインタビューした社会人の方の話が、私の中ですごく大きくて。その方は、最終的に全く自分が志望してなかった業種に就職することになってしまったそうなんです。でも、「別に会社とか業種が違っても、自分のやりたいことはできるんだよ」とおっしゃっていました。それを聞いたときに、この会社に入ったから正解とかではなくて、「自分が納得できる道を選べればそれが一番いいんだな」っていうふうに思いましたね。
自分の考えや価値観に影響を与えたハナラボでの経験はありますか?
印象的だったのはハナラボの夏のソーシャルプロジェクトです。私は企画や発想が得意ではなくて、自分の強みも分からずに悩んでいました。しかし、プロジェクトが自身の強みを見つけるきっかけになりました。プロジェクトでは、学生だけではなくて社会人の方も入ったチームで取り組みました。社会人の方のお話を聞く機会が今まで無かったので、すごく貴重な経験でした。
具体的にはどんなプロジェクトでしたか?
地域資源を使って、女性にとってよりよい街をつくろうというプロジェクトでした。既存の資源で他の人が気が付かなかった視点で物事を見ることの大切さや、地域の状況を汲みとってより良いものをチームで作り上げていこう、限られた時間の中でいいものにしていこうという力はその時期についたと思います。その時期は就活も意識し始めていたので、自分がチームで活動するときに周りにどういう影響を与えられるか、自分がどういう時にどういう立ち回りをしたら良いのかというところをすごく考えていました。
なるほど、プロジェクトを通してチームでの立ち回りを客観的に意識する力が身についたのですね。
そのプロジェクトが終わってハナラボ代表の角さんと面談をしたときに自分の強みが見えてきたんです。今までは自分の強みが分からなくて悩んでいたのですが、強みを角さんに言ってもらってすごくすっきりしたんです。「周囲との調和を大切に、主体的に行動できる」という強みが分かったきっかけが夏のプロジェクトでした。
自分らしさをこれからも
改めて就職おめでとうございます。就職が決まった今の心情をお聞きしたいです。
就職活動の最初は自分の将来や、実際に働くっていうリアルを見ていなかったので、なんとなく商品開発したいなどという曖昧な目標しかなかったです。でも大学での活動や他の人の話から、自分が本当にやりたいことが明確に見えてきたのが本当に良かったです。就職活動を経て自分の中で心の整理がついて、今はすごくすっきりした気持ちです。
なるほど。来年の4月からは実際に働かれると思いますが、今は就職が決まったという安堵感のほうが大きいのでしょうか?
就職が決まったからといってここで考えるのを終わりにするのではなくて、「本当に自分のやりたいことは何なのか」をこれからもずっと考え続けていきたいと思っています。そのためにもっと他の社会人の方のお話も聞いてみたいので、今は最近ハナラボで立ち上がったチア同士やフレンズ同士の交流の活動に積極的に参加して、社会人の方とお話をしたりしています。
今の時点では、ゆくゆくは地域に関わってリアルなまちおこしや地域づくりをやりたいという思いもがあるんです。入社後は忙しく、先入観にも囚われてしまうことが多いかもしれないので、時間がある今のうちにいろんな地域に行って、自分がやりたいことは地域での活動なのかそうではないのかというところを考えたいです。
取材を終えて(感想)
就職活動を終えてもそれに甘んじることなく、自分が本当にやりたいことは何なのかを考え続けて行動している姿が印象的でした。沢山の人との関わりの中で、沢山考えて吸収しているMayukoさん。私もハナラボの活動や人との関わりの中での学びを大切に、積極的に行動したいと思いました。