就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Kanaさんの就活スケジュール(2022年3月卒業)
2020年4月 | 就活について意識し始める。就活サイトに登録したり、大学のキャリアセンターのオンライン面談を利用したりして情報収集をした。 |
8月 | サマーインターンシップは大手企業5社にエントリー。全社落ちを経験し、1度やる気をなくしてしまう。 |
12月 | 本格的に就活を再開。早期選考に2,3社エントリーする。 |
2021年1月 | OG訪問を10人程する。 |
3月 | 本選考が始まり、26社にエントリーシートを出し、面接もたくさん受ける。 |
6月 | 最初の内定をいただいた数日後に、今の就職先から内定をいただく。 |
”女子大だからこそ総合職”で働きたい!
就活は何から始めたのか教えてください。
まずは就活サイトに登録したり、大学のキャリアセンターのオンライン面談で話を聞いたりしました。あとは大学の友達と情報交換したり、Twitterのアカウントを作って情報収集したり、とにかく情報収集と相談をしていましたね。
キャリアセンターへの相談はハードルが高いように感じるのですが・・・Kanaさんはいかがでしたか?
本当にそのまま「何をしたらいいのかわからないです!」って相談していました。キャリアセンターの方も慣れているし、コロナの影響でオンラインでのイベントが多かったこともあって、その分緊張は少なかったです。例え対面だったとしても、キャリアセンターは学生が気軽に相談しに行ける場所だと思うので、抽象的な質問でも大丈夫なんじゃないかな?と思います。
金融業界を選んだきっかけは?
もともと金融が第一志望だった訳ではなくて、絶対に総合職に行きたいなという気持ちが強くて。本当にほとんどの業界をまんべんなく受けた中で、結果的にご縁があったのが金融業界でした。
どうしても総合職が良かったのでしょうか?
「”女子大だから一般職”というより、”女子大だからこそ総合職”でバリバリ働きたいよね!」という考えの友達が多かったのがありました。それに私自身も、いろいろなライフプランを模索した際に、毎月安定したお給料が男性と同等に入るのなら、もしずっと1人で生きていくことにしても安心して生きていけるなと考え、総合職で頑張りたい気持ちが強くなり、総合職での就職にこだわっていました。
次に、会社選びの際に大切にしていたことや、就活の軸について教えてください。
私はどの業界でも共通して、その業界内で特色のある企業かどうかを大切にしていました。自分が実際にその会社に入って営業をすることになった時に、自信を持ってお客様に商品を売ることができるかを考えたんです。もしその企業が強い技術力や取り組みを持っていたら、私もより強く自信を持ってお勧めすることができるなと考えたので、企業の規模や売上高のような数値が高い企業よりも、特色のある企業に行きたいなと考えていました。
内定先として選んだ会社にも魅力的な特色があったのですか?
ありました!今の会社に選んだ理由は、本職の金融以外の取り組みに、かなり力を入れている企業だと思ったからです。例えば、金融は勉強することが多いのですが、それをみんなで勉強できるように会社が主催となって定期的に勉強会を開いているところ。また、社員が金融の知識だけではなく、幅広い業界の知識を得られるよう、全く異なる業界の方のお話を聞けるといった教育制度を提供しているなど、会社が多方面からサポートしてくれる点で充実しているなと感じました。自分は将来営業に行きたいと思っているので、金融の話だけでなく他の分野の知識も必要だと思っています。
またSDGsの取り組みも積極的に実施されていて良いなと感じていました。非営利目的だけど、それを長年取り組んでいるところが会社として素晴らしいなと思ったところが私の決め手でした。
過去の後悔をきっかけに、将来のことを考えるように。
学生時代に取り組んだことがあれば教えてください。
もともと教員になりたかったのもあって、塾講師のアルバイトをしていました。教員にならなかったとしても誰かに何かを伝える経験は必ず社会人になった時に役立つだろうなと思っていたので、そういう経験をしたかったのもあります。
また、居酒屋やカフェでもアルバイトをしました。今までは同世代の子とばかり関わってきたので、目上の方との関わり方を学ぶ機会が欲しいなと思い、選びました。ハナラボの学生記者も大学3年生の時に始めました。
アルバイトでの経験は、就活で活きましたか?
塾ではやる気がない生徒にも楽しく勉強してもらえるように考えて試行錯誤をしました。また、居酒屋では最初はお客さんが求めていることがわからなかったけれど、様子を伺ってくみ取れるようになりましたね。2つに共通しているのは、まず自分で考え、そして工夫して取り組んだところだと思い、就活に活かしていました。
Kanaさんのお話を聞いていると、先を見据えて行動されているなと感じます。
高校時代、先のことをあまり考えずに、勉強もしないまま卒業してしまったんです。大学に入学は出来たものの、無気力な感じで大学2年生の途中まで過ごしてしまって・・・。改めて高校時代を思い起こして、あの時何もしなかったことを今とても後悔しているなと感じたんです。だから大学3年生になって就職活動が始まった時、とりあえず歩みを止めなければ何とかなると思って、就職活動をしていました。そのうちに、私は将来のことを考えないと後悔する性格だと気がつきました。ライフプランを真剣に考えて、5年後10年後も働ける環境にいられるよう、とにかく頑張ろうと決めました。
自分がやりたいことを極めることが、武器や自信に繋がる
5年後10年後に挑戦したいことや目標はどのようなことを考えていますか?
まずは入社する会社で、与えられた仕事をきっちりと行うことは大前提として、その上で何か挑戦させていただけるのなら、短期でも海外に行って海外支店で働き方などを学んでみたいです。また、機会があれば海外支店に行く社員に向けての英語教育など、何かしら教育に関わる部署や仕事に携われたら素敵だなと思っています。もちろんまだ入社していないので何とも言えませんが、5年後10年後も挑戦できる姿勢を持った自分でいたいなと思います。
大学生活でやり残したことや、後輩に「これやっておいた方がいいよ!」と勧めたいことがあれば教えてください。
勉強ですね(笑)!何か1つのことを極められれば、それはすごく武器になると思います。例えば英語を極めれば何か道は切り開けると思うし、それが韓国語みたいな、一部の会社でしか使わないのではないかと思うようなことでも、それは「みんなと違う言語が1つ話せる」っていう大きなアビリティになると思います。メリット・デメリットは考えずに、自分がやりたいことを1つ極めるというのは大きな自信になると思いますね。
私は、なんだか気がついたらコロナ禍になってしまった感じで・・・ただ、何かしないと後悔すると思って、オンラインで出来ることを探しました。そこからもずっと頑張れた訳ではなかったけれど「だめだったら別のものを探せばいい」と思い、いろいろなことに挑戦していました。
最後に、これから就活をする学生にメッセージをお願いします。
就職活動は楽しいこともあるけれど、実際に選考が進むと大変なことの方が多くなる人もいると思います。そのような日々の中で、1番大事なのは自分を労わってあげることだと思います。周りと比べて悲しくなった日はしっかりリフレッシュして消化して、とにかく自分を大切にしながら頑張ってほしいなと思います。思うような結果にならなくても死なないので!私も、何とかなると思いながら就職活動に挑んで、結果論かもしれないけれど何とかなったので、そういう明るい気持ちで頑張ってほしいなと思います。頑張ってください!
ありがとうございました!
取材を終えて
取材の中で、「歩みを止めなければ何とかなる」というKanaさんの前向きな言葉がとても印象に残りました。コロナ禍で先が見通しづらい状況において、何かに挑戦することはとても勇気のいることだったと思いますし、見習うべき姿勢だなと感じます。私も、興味のあることを積極的に学びつつ、明るい気持ちで就活に挑みたいと思います。貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
記者:須田菜奈子