就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Asukaさんの就活スケジュール(2022年3月卒業)
2020年6月 | 就活サイトに登録。SPIの参考書を買って勉強開始。 |
2021年7〜8月 | 夏のインターンシップへ応募。10社弱エントリーし、3社のインターンに参加。 |
2020年11月 | 保険会社の2〜3日のインターンシップに参加。 |
2021年1月 | SPIの勉強や、1dayインターンシップにオンラインで参加。 |
2021年3月 | 1日2社を目標に、3月中旬までESを提出。3月末から面接を受け始める。 |
2021年5月 | 人材会社2社から内定をいただくも、就活は継続。 |
2021年6月 | リース会社の全国型総合職として内定をいただく。就活終了。 |
業界は絞らず、自分の価値観に合う企業を中心にエントリー
いつから就職活動を始めましたか?
就活サイトに登録したのは3年生の6月で、9月頃からグループディスカッションの練習をし始めました。インターンシップは全部で10社ほど参加したと思います。就活が解禁された3月から100社くらいエントリーし、エントリーシートを提出したのは80社くらい、面接を受けたのは30社くらいですね。内定をもらったのはそのうちの3社でした。
最初から志望業界は固まっていましたか?
もともと商社にすごく興味があったのですが、商社の総合職はかなり難しくてほとんどだめでした。商社だけでなく、人材会社や、リース会社、メーカーなど業界はあまり絞らずにエントリーしていましたね。
一般職ではなく総合職を志望していた理由はありますか?
一般職での就職も考えて受けたこともありました。ですが、だいたいは総合職の人が外で営業をして、それをサポートするというのが一般職の役割だな、と思ってモヤモヤする気持ちがありました。私は大学でサークルではなく部活に入ったくらい、「自分でやりたい」「プレイヤーとして活躍したい」という気持ちが強かったので、総合職の方が合っていると思いました。また、エリア限定の総合職という選択肢もあったのですが、全国型の方が海外にも行けるチャンスがあ理、できることの幅が全然違ったので、最終的には社会人になっても自分がやりたいことを実現できる総合職を志望しました。
内定をもらったリース会社を受けようと思ったきっかけありますか。
他の大手のリース会社の説明会を少し聞いたときに、リース会社が金融の機能も商社の機能も持っており、商社のように営業する力を身につけられるし金融の面も学べるため、「商社×金融」っていうキーワードがとても面白そうだなと思ったのがきっかけですね。あと、大学でフランス語や文化のことを学んでいたので、お金がどういう仕組みで回っているか、社会にはどんな課題があるのかが分からず、どうしても大学で学んだことと「働くこと」が結びつかないなと思っていました。だから、就活するときに社会のことを学びながら働けたらいいなとも思っていました。
会社選びの軸は何ですか?
「自分と同じような価値観を持っている人がいるところ」「社風や雰囲気が合っているところ」がいいなっていうのは思っていて、そこを満たしていたのが内定先の会社でした。面接でも飾らない自分で素を出せていたなと思いますし、相手の人が話していることがまるで自分が話しているみたいに思えて、面接を通して価値観が合うと感じたんです。そういった経験は他の会社では味わうことがなかったので、最終的にフィーリングみたいなところが一番合ったんだと思います。
大切にしている価値観は何ですか?
自分が影響力をもって仕事ができることと、誰かの役に立てるような仕事ができること、この2つです。私は自分が成長することも好きだったんですけど、誰かが喜んでくれている姿を見るのも好きだったので、誰かの役に立つ仕事がしたいなと思っていたんですよ。この2つの価値観を大切にしていましたね。
自信をもって自分の思いや考えを伝えることが、就活の必勝法
就職活動を通して大切だと感じたことはありますか?
1つ目は、自分の大切にしている軸や価値観を絶対にブレさせないことです。内定先は第1志望の業界でもないし、全然見ていた業界でもなかったんですけど、しっくりきているのは自分の就活の軸を満たしているからだと思います。自分がどういうときに楽しいと感じるのか、自分のモチベーションが上がるときや、つらいときにどうして頑張れるのかというのをちゃんと考えて、自分の価値観や軸を絶対に一貫して持つことは大事かなと思います。
2つ目が、就活をしていると上手くいかなくてどんどん自信がなくなることがあると思うんですけど、「絶対自分が選ぶんだ」という強気の気持ちでいくということがすごく大事だなと思います。
逆にやっておけばよかったことや後悔したこと、アドバイスなどありますか?
就活していて後悔したのが、相手に気に入られるような答えを探して、受け答えをしてしまっていたことです。「あなたはどう思っているの?」という問いに対して、自分の思っていることを相手にはっきり言えなかったことがあって、「この子は何考えているのかわからない」という理由で落とされてしまったときがありました。結局就活は、相手を納得させたもの勝ちだと思います。自分がどういう価値観でどういう考えを持っていて、「こういうスキルがあるからこの会社で活躍できる」「こういうことを実現したいんだ」という考えをもっと明確に説明できればよかったなと思います。相手に気に入られるようにするのではなく、自信をもって自分の意見を伝えることが一番大事かなと思いました。
ありがとうございます。では最後に、就活生に対してメッセージをお願いします!
就活って「3年生になったら絶対しなきゃ」と思っている人が多いかなと思うんですけど、例えば大学院に進んで勉強する、休学する、留学する、あとはNPO団体などに入るとか、就職する以前にもいろんな選択肢があると思います。自分もたくさんある選択肢について考えた上で「就職する」という選択をして今納得できているので、そのような選択肢について今一度考えてから就活をした方がいいかなと思います。
あと、就活がオンラインになっているので、余計に孤立しがちだと思うんですけど、絶対周りの人たちを頼ったり、友達を作って就活を進めてほしいと思います。私の場合は就活ゼミに入っていて、ゴールデンウイーク中に企業が休みで面接がないときでもみんなで集まってオンラインで面接の練習をしたり、自分が悩んでいることの相談にのってもらったり、お互いアドバイスし合えるような関係性があったのでそれが心強かったです。みんなが頑張っているから私も頑張ろうと思えて、一人じゃなくてよかったなと思うときが多かったです。できれば一人じゃなくて友達や学校のキャリアセンターなど何でも頼れるものは頼って就活を乗り越えていってほしいなと思います。
取材を終えて
Asukaさんは自分が大切にしたい価値観を一貫して持ち続けたことで、自分と価値観がマッチする納得のいく就職先に巡り合うことができていてとても素敵だと思いました。私は就職活動において、会社の社風や価値観に共感できるかという視点をあまり持てていなかったので、これからは企業の事業内容だけでなく、自分の軸や価値観と企業の価値観がマッチするかという点も企業を選ぶ際に重要視していきたいと思いました。貴重なお話、ありがとうございました!