就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Yunaさんの就活スケジュール(2021年3月卒業)
2019年3月 |
関西の大学に通っていたため、関西にて就活に向けて動き始める。東京都内の企業面接はオンラインで受けていた。 |
2019年4月 |
ベンチャー企業のインターンの選考を受け始める。 |
2019年7月 |
志望度が高い企業のインターンの選考を受け始める。25社から合格をもらったうち、20社のインターンに参加。 |
2019年12月 |
最初の内定をいただく。 |
2020年3月 |
現在の就職先から内定をいただき、就活終了。 |
インターンをして気づいた「環境」の大切さ
本来、大学3年生の3月から始まる就職活動を、1年早く始めていらっしゃるのですね。具体的にはどのような活動をされていたのですか。
インターンをメインに就職活動していました。もう始まった当初は右も左もわからないし、どんな企業があって、自分にはどういう職種が向いていて、というのもまったくわからないので、とにかく興味のある企業のインターンをたくさん受けていましたね。
インターンは何社くらいエントリーされたのですか。
だいたい60、70社ぐらいしたと思います。そのうち、インターンの参加資格を得たのは25社ぐらい。そこから、日程などを調整して、最終的には20社弱ぐらい参加しました。
インターンで学んだことはどのようなことですか。
会社によって人の成長具合が全然違うということです。インターンでいろいろな会社の 社員の方と話してみて、同じ年に生まれた人でも、携わっている仕事の裁量がチームリーダーレベルの方もいればまだそうでない方もいるということに気づきました。それが良いか悪いかではなく、自分が30歳になったときに同級生の子達と比べて、出来ることの裁量がより広い方がいいな、と感じました。
なるほど、それはどうしてそのように感じたのでしょうか。
もちろん元々持っている個人の能力の違いもあると思うのですが、採用された後の会社の育成の仕方も影響していると気づきました。 目標の高さが高ければ高いほど、人って短時間で成長できるんだと思います。その人の今の能力に対して負荷はかかるけど頑張ってどうにかやってみなきゃいけないみたいな状況になれば人って成長するわけですよね。インターンを通して、仕事をする「環境」が同じ年齢でも成長度合いが違うことの一つの原因になるのだと分かりました。
軸は一つ。自分が成長できる会社に行きたい!
自分の行きたい業界や業種はどのように絞り込みましたか?
実は、業種業界みたいなのをまったく絞らずに就職活動をしたんです。今までの人生振り返って「絶対にこれがしたい!」みたいな強いこだわりが特になくて。多くの人はいろいろな業種のインターンなどをやってみて、行きたい業界を絞り込むと思うんですけれど、私の場合は「働くことを通じて自分がどうなりたいか」を大切にしました。
そうなんですね!どんなことを大切にされていたのでしょうか。
自己分析をしていく中で、自分は「最終的にそれによって何が得られたのか」をすごく重視しているな、ということに気づきました。「何を扱って仕事をするか」ではなくて、「その仕事を通して自分がどのようにに成長できたのか」という部分を大事にしたい。業界業種ではなく、その仕事で自分が成長できたなって思える、その成果がより多く感じられる会社で働きたい。その気持ちを大切にしていました。
そのような気持ちに気づいたのも、インターンをたくさん経験したからこそでしょうか?
そうですね! 仕事の環境で成長度合いが変わってくるということだけでなく、その業界全体の価値観や自分の考えとのギャップは、インターンをやってみてわかったことだと思いますね。いろいろな業界や会社を見たからこそ、自分は成長曲線の高い会社に入りたいなって思ったんです。
ありがとうございます。自分もやりたいことがはっきりしてないのでそれでも大丈夫なんだなって思いました。
就職活動を始めるときに、まずは業界から絞り込もうとする人が多いと感じているのですが、本当は 業界業種を絞り込めるほどの興味関心がそこまでない人も結構いるのではないでしょうか。でもそれは別に悪いことではなくて、業界業種にとらわれないもっといろいろな視点がある、ということを覚えておくといいと思いますね。
大学生活を長期的な目で描く
大学1年生の時就職についてはどのように考えていましたか?
大学1年生の時は就職活動を意識をしていたわけではありませんでしたが、こんなことを経験しておくとよいだろうな、というのは考えたかもしれないです。私は結構長期的な目で大学生活を描いていた人だったんです。
そうなんですね!具体的にはどのようなことを考えたのでしょうか?
大学1年生の時に入った学生団体は、大学の OB で今社長をやっている方に、「経営とは何か」を話していただく講演会を企画・運営する学生団体でした。そこで活動することを選んだ理由は、せっかく時間使うのであれば自分のためになることがしたいっていう思いだったんです。その学生団体に入れば社会人の人と話す機会ができ、人脈も広がるだろうなと思いましたし、経営者の方っていろんなこと知っていらっしゃるので世の中の仕組みとかも勉強できそうだな、と感じました。性格的にも、今やっていることが、今後どういうことにつながっていくんだろう、ということを先に考えることが多かったと思います。
大学1年生の時しておいた方がよいと思うこと教えてください。
今の時点で興味がなくてもいいので、「とりあえず何かやってみる」という経験を大事にしてほしいです。今の時点では、やってみないとそれが自分にとって本当に合うか合わないかってわからないと思うんですね。食わず嫌いをせずに、ちょっとでも機会があるならいろんなことにチャレンジしてみてほしいな、と思います。「フッ軽になる!」みたいなイメージかな(笑)。その出会いが自分にとって今後の人生を左右するぐらい大きな影響を与えるものになる可能性って大いにあると思います。
私はこれからアルバイトをしようと思っているのですが、アルバイトの経験は就職活動やお仕事に役立っていますか?
まさに役立っていますね!私自身も「大学時代に一番頑張ったこと」を就職活動の際に話すときはアルバイトのことを話していました。特に、何か問題が起きたときに自分はどう対処したのかということや困っている人を助けるために自発的に動いた経験は大いに役立ったと思っています。
ありがとうございます!それでは最後に学生へのメッセージお願いします。
就職活動を「やらなければいけないもの」というような義務感をもってやらないでほしい、と思います。就職活動というもの自体を、「いろんな人と出会える」「いろんな知識を得られる」など自分自身の今まで気づかなかった・知らなかったいろいろな強みや長所を見つけられる、そういう活動だと思って取り組んでほしいです。
取材を終えて
Yunaさんのお話を聞いて、お仕事って学生の私が予想していたよりもずっとずっと楽しそうだな、と思いました!取材当時、社会人としてお仕事を始めてからたった十数日目だったYunaさん。でも、Yunaさんのお仕事に向き合う姿勢はプロフェッショナルそのものでした!どこまでも成長し続けるYunaさんの姿、本当にかっこよかったです!貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました!
取材:武井マリア