就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Kanamiさんの就活スケジュール(2021年3月卒業)
2019年6月 |
就活サイトに登録。インターンや本選考などのスケジュールをリサーチ。 |
8月 |
第一志望の企業のインターンに応募・参加。その後、選抜され上級インターンにも進む。 |
11月 |
各企業にエントリーシートを出し始める。 |
2020年4月 |
第一志望の企業に落ちた後、就活から少し距離を置きつつ、就活サイトから来るメールをチェック。内定先となる企業を見つける。 |
7月 |
就職先を確定し、就活終了。 |
志望業界を絞った攻めの就活!
志望していた業界を教えてください。
ドラマ制作や広告に興味があったので、メディア関係の企業を志望していました。とにかく、人の心に強烈に残るコンテンツを作りたいっていう夢があって。ドラマ作りたいからテレビ局、広告作りたいから広告会社、といったように企業への応募を決めていました。
コンテンツ作りにずっと興味があったのですか?
はい。役者をずっとやっているのですが、その活動が好きだし、作り手としてずっと関わっていきたいって思っていました。
あとは、小さいころからずっとドラマとかCMが好きだったことが大きいですね。中高の頃は特に熱心でした。ドラママニア・CMマニアだったんです。
大体の人は録画した番組をダビングするときにCMを抜いて作ると思うんですけど、私はその逆で、CMだけを集めてダビングしたりしていました。そういう風な子だったので、やっぱりコンテンツ作りに関われる仕事に自然と憧れるようになりましたね。
自分がコンテンツに影響を受けていたからこそ、今度は自分が強烈なコンテンツを作る側になりたいって思ったんです。
そうなのですね。他の業界の就活もしましたか?
まったくしていなかったです。説明会にも行きませんでした。
「コンテンツを作る」っていう自分が絶対にやりたいことがあったので、とことんそれにこだわりたかったんです。
第一志望の最終面接で不合格・・でも諦めなかった自分のやりたいこと
内定先は第一志望の会社でしたか?
いいえ、違いました。ドラマ作りに一番興味があったのでテレビ局が第一志望でした。いくつかのテレビ局は最終面接まで行けたんですけど、内定は頂けなかったです。
何局か最終面接にいけていたので、どこかからは内定をもらえるだろうって思って他の企業の面接は受けていなくて。最終的に持ち駒が全部なくなってしまったのは焦りましたね。
そのあとに他の業界も視野に入れましたか?
入れませんでした。もとからコンテンツ作りにしか興味がなかったのと、自分がやりたくないことはできないっていう性格だと知っていたので他の業界は一切見ませんでした。
今の内定先はどのように見つけたのですか?
三月に持ち駒を全部失った後、一回就活のことはすべて忘れて役者活動に没頭していました(笑)
でも一応登録していた就活サイトから山ほど来ていたメールに目は通していたんですよね。その中で唯一おもしろそう!って思えたのが今の内定先でした。
内定先を決めたきっかけは何ですか?
自分がやりたかったコンテンツ作りができることです。最初に希望していたCMやドラマではないけど、映像コンテンツ制作に関われるというのが決め手でした。また、映像コンテンツを作る中で声優としても参加できるので、役者の経験が生かせるのも魅力でしたね。
あと、内定先の役員さんとお話をさせていただいた際に、「私、ここでなら幸せに働けるだろうな」と直感的に思えたことも大きかったです。
面接が得意だったと話すかなみさん。 そんなかなみさんに就活のコツを聞いてみました!
面接の際に心がけていたことはなんですか?
とにかく面接官に覚えてもらうことですね。たくさんの就活生を見ている面接官に自分の印象を残すことを意識していました。元々役者活動の中でオーディションを受ける機会が多かったので、自己アピールや面接は得意でした。
面接官はエントリーシートに書いてあることを面接で質問してくるので、エントリーシートに「私のここ聞いてね!」っていうワード、できたら印象的でほかの学生と被らないようなものを8個くらい並べておくんです。
私は役者活動やワンマンライブを学生時代にしていたので、そのことを書きました。あとバーテンダーなど、珍しいバイトを数個していた経験があったのでそれも書きましたね。とにかく「自分が自信満々に答えられるもの」、そして「他の学生とあまりかぶらないもの」の二つをクリアしたワードだけエントリーシートに書きました。面接の時間は限られているので、その二つの条件をクリアしたもの以外に時間を割きたくなかったんです。エントリーシートに書くことを厳選することで自分の自信のあることしか質問されないので、自信もって面接に臨めたのはよかったと思います。
学生時代にやっていてよかったことはなんですか?
珍しいバイトと役者活動です。
バーテンダー、メイドカフェの店員、クレジットカードの販売員などのバイトの経験があります。なかなかこれらのバイトをしている大学生はいないので、面接官の食いつきがよくて顔を覚えてもらいやすかったです。
役者活動をしていたことも、面接での覚えてもらいやすさにつながったと思います。
あと、「自分は人とここが違うから、これを武器にしてファンをつける」っていうセルフプロデュースを役者活動を通してやる機会が多かったこともプラスでした。そのセルフプロデュースを通して自分のアピールポイントが理解できていたこと、そしてそのアピールポイントに自信を持てていたことはよかったですね。
実際に自分が積み上げてきた経験からくる自信は面接官にも伝わりますよね!コロナ禍でリモート面接も多かったと思いますが、どうでしたか?
私は好きじゃなかったです。
やっぱり直接会わないと伝わらないその人の雰囲気とか魅力とかってあると思うんですけど、それが全く面接官に伝わっていなかったような気がします。
私も面接官がどんな人なのかまったくわからなかったし、その会社がどんな雰囲気なのかもわからなくて。
あと、zoomが一回つながらなくなったのはすごく焦りました。結局時間に少し遅れてしまって、ちゃんと事情は説明したのですが言い訳だと思われたかもしれません。それが理由だったのかはわからないけど、その面接は落ちてしまいました。
最後に就活生へのメッセージをお願いします!
「これしかやりたくないし、やれない!ほかの業界には興味ない!」っていう私みたいな就活生って結構多いと思うんですよね。自分の興味から外れた業界をみたりして選択肢を広げることはいいことだと思うけど、本当にやりたいことがあるならそれを突き通して大丈夫だよって言いたいです。全然何とかなります!
新卒の切符は大事にしたほうがいいけど、もしそれがなくなってしまったってそれだけで人生が決まるわけではないし、転職・休学なんでもありです。落ちてしまっても、落ち込みすぎる必要はないと思います。なんとかなると自分を信じて、やりたいこと突き通してください!応援しています!
インタビューを終えて
就職活動を実際に行った先輩からのお話、すごく勉強になりました。取材をさせていただいた中で、特に自分のやりたいこと、譲れないことをしっかり見据えて就活をしたKanamiさんの意思の強さが印象に残りました。私も自分のやりたいこと・絶対譲れないことをしっかり見極め、Kanamiさんのエントリーシート術を参考にしながら数か月後に始まる就活に挑みたいと思います!
取材:西岡 真子