就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Naoさんの就活スケジュール(2020年3月卒業)
2018年7月 | 出版社や通信社などの記者職のインターンに応募。ES提出・面接も経験しました。 |
8月 |
短期インターンのほか長期インターンへ参加しました。企業の雰囲気を知るために社員の方やOG・OBの方々から話を聞き、企業分析を進めていきました。 |
2019年1月 | ESの提出を開始しました。 |
5月 | 新聞社や通信社から内定をいただきました。 |
6月 | 第一志望の放送会社から内定をもらうことができず、しばらく落ち込みました。周囲の人からアドバイスをもらい、対策を練りなおしました。 |
9月 | 再び第一志望の会社の秋選考を受験し、内定を得ました。そして、就活終了。 |
大学院で学びを深めたジャーナリズムの道へ
どのように就職活動は進められたのですか?
大学院でジャーナリズム専攻だったこともあり、就職先は新聞社や放送局に絞っていました。
大学院1年の夏からインターンシップをはじめ、本選考が始まってからは10社にエントリーしました。結果的に5社から内定をいただきましたが、第一志望の会社から内定をいただいたのが9月だったので、周りと比べれば長期戦だったかもしれません。
最後まで第一志望の会社を諦めなかったのですね!大学の学部時代から、マスコミを目指していたのですか?
実は違うんです。大学の専攻は国際関係論で、ジャーナリスト記者になりたいという気持ちはそこまで強くなかったんですよ。
専攻の授業以外で、「ジャーナリズム論」の授業を受けたことがきっかけで、メディアが社会に与える影響などを学び、とても面白いと思ったんです。もっと報道のされ方などを学術的に学んでみたい、と思うようになりました。
そうだったのですね。
大学院に入学する頃には、ジャーナリスト記者になりたい、と決心していたので、マスコミへの就職に強いゼミに入ったりジャーナリズムを学べるゼミに入ったり、自分自身でもジャーナリスト記者の仕事について調べたりして業界研究を進めました。また、実際に記者活動にチャレンジしたいと思い、ハナジョブの学生記者活動にも挑戦しました。
大学院に通って良かったことはありますか?
ジャーナリズムについて多角的に学ぶことができたことです。大学院では、現場に立つかたの記事をみる視点を知ることができたり、記者の方のお話を伺う機会もあったりして、より記者という職業への関心が高まりました。
諦めずに、再度選考にチャレンジしたことで第一志望の会社から内定ゲット
ところで、エントリー10社とは、かなり的を絞ってエントリーをされていますね。企業調べはどのように行われたのでしょうか?
まずはインターンシップや会社説明会に参加して、内定者や社員の方に話を伺っていました。他にも気軽に参加できるイベントでも話を聞ける機会があったので、疑問に思っていることを聞いて不安を解消したり、どんな雰囲気の会社なのかを探ったりしていました。
複数の企業から内定をいただいていますが、どうやって就職先を決められたのですか?
アルバイト先の憧れの先輩が就職先の同じ職で活躍していて、私も先輩みたいになりたいな、先輩と一緒に働きたいと思ったのが決め手です。またテレビだけでなくWEBやラジオを通した多様な伝え方にも力を入れている点も、魅力的でした。
だからこそ、春選考で落ちてしまったときは落ち込みましたが、気持ちを切り替えて秋採用に再チャレンジして良かったと思っています。
苦手な面接の克服法!
就活での苦労と、その対策方法について教えてください。
一番大変だったのは、面接です。
私は面接の雰囲気になれるまでにすごく時間がかかりました。はじめは緊張で声が小さくなったり逆に早口になったりして、言いたいことがうまく言えなかったんです。
そこで対策として、何故この会社に入りたいのか、何故この会社の記者になりたいのかなど面接官に伝えたいことは端的に答えるように心掛けました。また自信を前面に出して笑顔を忘れずにいることは常に意識して、面接官に対しての第一声である「失礼します」や「おはようございます」は声を大きく元気よく挨拶していました。
自分の弱点を意識して、それをどうすればいいのか意識して行っていたのですね。
はいそうですね。面接は質問が決まっているわけではないのですが、絶対に聞かれると思った質問については準備をしていました。面接が終わった後には質問内容や回答、言えなかったことをノートに書き出して、次回に向けて対策していました。
なるほど。
面接では自分の考えや会社に対する熱意を伝えるだけではなくて、物事を多面的に捉える力や俯瞰的な見方を持つことが大事だと教えていただいたことがあります。そのアドバイスをもとに、短い面接時間のなかでいかに自分をアピールするのかは時間をかけて対策していましたね。
自分の引き出しを急には増やせない、そんなときにもらったアドバイスとは?
自己アピールって難しいですよね。
そうですね。マスコミだと、筆記試験で作文があるのですが、引き出しが限られている分なかなか良い文章が書けず、はじめはすごく苦労しました。しかも、直前になってたくさん引き出しを作るのは難しいわけです。
そんな時にアドバイスとしてもらったのが、ただ引き出しを作るだけじゃなくて、内容を掘り下げて自分の考えとか感じ方を交えながら伝えることでした。そこで自分が経験してきた体験とか経験を、もう一回書き出したりして整理して掘り下げていきました。その時自分は何を考えたのかどう感じたのかどう行動に移したのか、だから私はこの仕事にこういったところを活かせる、というように突き詰めていきましたね。
自己分析に近いですよね。他に工夫したことはありますか?
面接で「あなたは周りの人からどう思われていますか?」という質問に答えられないことがありました。そこから、友人や家族、お世話になっている方にお願いをして、他己分析も行いました。周囲から自分がどんな人だと思われているのかを知ることで、より深い自己分析ができるようになったと思います。
ちなみに、大学時代にやっておけば良かったことはありますか?
自分の興味がある分野の本でもそれ以外でも、色んな分野の本をたくさん読んでおけば良かったと思っています。
先程もお話ししたように、就職活動を通して自分の引き出しがすごく限られられていることを痛感したので。
ほかにも人に会いに行くとか、旅をするというのはもっと時間をかけてしておけばよかったなと思います。
ありがとうございます。最後に、後輩たちに向けて一言お願いします。
ぜひ、後悔のないように就職活動に取り組んでみてください。
その会社の人に話を聞きに行くとかエントリーシートを見てもらうとか、どうしても気になる企業があるのであれば、できる限りのことはしたほうがいいと思います。
なんだかんだ就職活動は自分の中で大きな出来事で一つの血肉となります。ぜひ最後まで諦めずにがんばってください!
取材を終えて
とても貴重で具体的なエピソードをお話しいただき、ありがとうございます!
特に他己分析は、就活を意識し始めたばかりの私でも使うことができる画期的な自己分析でした。
短い学生生活を充実させ就活でも苦労しないよう、今回お聞きしたことを参考にしていきたいと思います。
取材:栗原咲紀