就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。
単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Meiさんの就活スケジュール(2016年3月卒予定)
2014年 |
人よりも早く就活を始めようと決意 インターンシップを探し始める |
3月 |
採用、試用期間 |
4月 |
本格的にインターンシップ開始 |
5月〜6月 |
デザインツールの実技練習開始 |
7月〜12月 |
実際に現場を経験し始める |
2015年1月 |
“事務所の一員”としてステップアップした業務を担う |
3月 |
インターン先の会社より正社員として内定 |
4月〜現在 |
就職に向けてよりステップアップした業務を担当中 |
焦りに背中をおされた就活初期とそれでも持ち続けた「作りたい」という目標
就活を大学2年生のうちから始めたとのことですが、どのようなお気持ちで就活を始めましたか?
私は大学2年生の1月に、有給のインターンシップを探し始め、そのためにポートフォリオの作成を始めました。
大学ではプロダクトデザインを学んでいるのですが、デザインを扱う業界には就活の決まりがないように感じていたんです。
「周りのみんなと同じように就活を始めるのでは遅いんじゃないか」という焦りもあり、「早め早めに就活を始めておこう」という気持ちになったんです。
また、2年生という時期では社会に出るまでにしばらく時間があるため、着実に経験を詰めると思ったんですよね。
そして有給のインターンシップであれば、お金が関係してくるからこその責任があるじゃないですか。
だからこそ「企業側もその分しっかり教えてくれるのでは?」という考えがあって、有給のインターンシップを探していました。
その頃の“焦り”とは具体的にどのようなものでしたか?
「自分の現状」に対しての焦りでした。
私は大学のマンドリンクラブでサークル活動をしていて、大学2年生まではサークルとアルバイトを中心に忙しく生活していたんです。
しかし、大学で授業を受けているときに、周りの友人のレベルの高さに、ふと「私はデザインもろくに学んでいないし、身についていないんじゃないか」と焦り、友人よりも早く就活を始めておいたほうがいいと感じたのです。
ただ、焦りがあっても私には「作る仕事がしたい!」という果てしない目標があって (笑) 。
もともと、映画の前に流れる広告や宣伝の映像のようなタイプの“つくられたもの”を見ているだけで、嫌なことを忘れられてしまうような性格なんです(笑)。
それくらい好きだったので、昔から「何かを作る世界に行きたい」という気持ちを持っていたんですよね。
ですからそこに向かって、いろいろなことを手探りしていました。
では、どのような軸を持ってデザイン業界を選ばれたのですか?
自分の創ったものを通して、見た人がワクワクしたり感動したりと、少しでもその人の日常に楽しさや豊かさを運べる仕事をしたいと思っていました。
そこで選んだ業界がデザイン業界です。
私自身が、CMや広告などのデザインの世界を楽しんでいて、刺激を受けたことが多かったのです。
理想の会社との出会いと、自分の自信となったサークルの存在
会社選びの軸はありましたか?
「広告デザインだけ」、「パッケージデザインだけ」といった企業ではなく、幅広いジャンルにおいてものづくりにチャレンジしている企業を選びました。
その中でも、“少人数”の会社に着目していました。
少人数の企業は大人数の企業に比べて、様々な分野の仕事を早い段階から実践的に経験できると思っていたんです。
では、就職先の会社との出会いを教えてください
インターンシップを扱っている求人サイトで、たまたま就職先の会社を見つけたことが出会いでした。
インターンシップを始めてからは、最後までこの就職先の会社しか考えていませんでしたし、受けなかったんです。
他社に心移りすることはありませんでしたか?
ありませんでしたね~。
ただ、就職先の会社に出会うまでには、いくつか「会社に対する理想」を持っていました。
例えば、できるだけ幅広いデザインをやっていること、取引先の企業のジャンルが偏っていないこと、そして少人数の会社であることなどです。
この理想が、就職先の会社にはそろっていたんですよね。かつ、会社の方々の人柄がよくて惹かれていきました。これからも他社に心移りすることはありません(笑)。
会社にエントリーする際はどのように自己PRをしましたか?
サークルの話を交えながら長所と短所を話しました。
単に「短所はこれです、長所はこれです」と話していくことが恥ずかしくて、なんだか嘘をついているような気持ちにもなっていたんです。
なので、実際に経験した話を交えることは意識していました。
例えば、長所は「声が大きいこと」と「前に前に物事を進めていけること」。
しかしそれが高じて「焦ってしまうこと」があるので、そこは短所として話しました。
これはサークルを通して実際に体感したことなのです。
具体的にお話しすると、私はサークルでステージマネージャーという役職についていたので、大きな声で指示をする機会が多かったのです。
だからこそ“大きな声”は役に立ち、長所へとつながったんです。
これらは、“自分自身がやってきたこと”として自分が認識をしているので、自信を持って話せますし、変な引け目を感じることもありませんでした。
これは自己PRをするときに気を付けていたことでもあるのですが、「深堀された時にそれ以上話せそうもないこと」は口にしないようにしていました。
インターン生から正社員に。そしてその先に待つ“果てしない夢”への思い
はじめから「この会社に就職したい」と考えてたのですか?
はじめは、「この会社に就職したい」という意識は全くなかったんです。
ただ、人数がかなり少ない会社のため、早いうちから実践的に学んでいくことができ、無我夢中でいただいたお仕事をこなしていたんですよね。
そうしたら大変ありがたいことに、会社側から「卒業後は正社員としてよろしくね」と言っていただけて。
もう、この会社に内定をいただいたのは運なんですよ。
就職先はとてもアットホームなので本当に楽しいです。
これまで失敗もたくさんしたのですが、そんな私にさらなるチャンスを与えてくれるのでやりがいを感じることができ、「この会社でやっていきたい」と目標を持つことができました。
“インターン生”から“正社員”となるにあたり、思いや目標はありますか?
今まではアートディレクターのもとで実技を学びながらアシスタントをしていました。
同時期に美術大学の学生もインターン生として所属していたのですが、その存在にも焦りを感じていて(笑)。
自分でも勉強して、できることを必死にやっていました。
ですからこの時点では、特に「デザイン」という仕事に対して不安はなかったんです。
ただ、これからは正社員。
不安も、やりたいことも、たくさんあります。
まず、大好きなお菓子のパッケージデザインをしたいと思っています!
また、大学ではプロダクトデザインを勉強しているので、文房具などのデザインもコンペティションなどから取り組んでいきたいと思っています。
不安は、他企業との打ち合わせなどですね。
今まではアシスタントだったので、打ち合わせでもメモを取るだけでした。
正社員になると取引先の企業のかたと1対1で業務を進めていくことになります。
そこは不安になってきました。責任感が出てきています。
Meiさんの将来の夢を教えてください!
やはり、映画の“何かしら”に関わりたいと思っています!
ものづくりの現場なら、なんでもいいんです。
ただ「映画そのものを作る」というのではなくて、広告だとか、宣伝映像だとか……、映画を取り巻いているものを作りたいですね。
ピクサーの作品や『Stand by me,ドラえもん』が好きなのですが、願わくば、そうしたCGアニメーションの制作に携わりたいです!
就活生に対してメッセージをお願いします!
「自分に才能があるかどうか」を、みんな心配していると思います。
例えば、「大手の企業は才能がある人が採用されるのではないか」などと心配になると思うんです。
しかし、常に“学んでいく”ということを怠っていなければ、いつの間にか自分の望んでいた場所にたどり着いていると思います。
ですから「自分には才能がないのではないか」というところで落ち込まずに、その“手にしたい職”について研究したりして、行動してみてください。
大胆な行動でなくていいと思います。「調べる」ということからでいいと思います。
とにかく、できるときに行動してみてください!