就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Mihoさんの就活スケジュール(2018年3月卒業予定)
2016年 6~8月 |
民間企業のサマーインターンにエントリーはしたが参加せず。ハナラボの2ヶ月ほどのサマープロジェクトに参加。 |
9月 |
学内の就活セミナーに参加。 |
10月~11月 |
ITベンチャー企業のウィンターインターンの面接を受ける。 |
2017年 1月 |
本格的に就活開始。 企業の説明会に行ったり、面接を受けたりする。 |
2月 |
就活をいったんストップして、旅行へ。 |
3月 |
解禁。就活を再スタート、エントリー開始。 |
4月 |
面接・SPI。1社内定。 |
5月 |
面接。2社内定。 |
6月 |
面接。1社内定。就活終了。 |
2月に就活をストップ、気持ちをリセット
いつから就活を始めましたか?
就活を意識し始めて動き始めたのが大学3年生の秋で少しずつ学内の就活セミナーに参加していました。私は企業のサマーインターンに行かなったんです。練習でエントリーシートは出したんですが、まったく通らなくて(笑)。でも、夏休みにハナラボの夏の期間だけやっている2ヶ月くらいのプロジェクトに参加しましたね。
その後、夏休み明けに周りがほとんどサマーインターンに参加していたので少し焦りが出て、10月末にITのベンチャー企業のウィンターインターンの面接を受けに行きました。そこで初めてグループディスカッションをやり、まったく話せず撃沈しました(笑)。1月からは本格的に、気になる企業の説明会や面接に行き始めました。でも2月でいったん就活をやめたんです。
どうして2月にいったん就活をやめたんですか?
それまではベンチャー企業ばかり見ていたんです。ですが、ベンチャー企業を受けている学生の雰囲気や、聞いている内容は確かに面白そうだけど、本当にやっていけるのか、自分の興味って何だろう?と迷ってしまったんです。そこで初めてベンチャー以外も見てみようと感じて、単純に旅行にいきたいと思ったところこともありますが、1回気持ちをリセットしようと思い2月に旅行に行きました。
2月にですか。思い切った判断ですね!
志望業界の変化・・・自分がほんとうにやりたいことは?
学生時代に取り組んだことは何ですか?
そうですね。主にハナラボのさまざまな活動に取り組みました。私がハナラボに最初に入ったきっかけで、活動を始めたのは大学2年の春です。4ヶ月くらいの長期の横浜の地域活性化プロジェクトでした。
そのときはインテリアや都市にすごく興味があったので、まちづくりや都市開発を実践的に知っておきたいなと思っていたんです。結果的にこのプロジェクトが学生生活の中で一番力を入れて頑張ったことですね。最終的には就職志望分野は変わりましたが、プロジェクトを通じて課題解決の方法を考える手法は業界関係なく役に立つと思います。
IT業界に興味を持ったきっかけは何ですか?
実は、ハナラボでIT業界は面白いよと聞いたからなんです。大学2年生の2月から3年生の9月くらいまでITの人材紹介のベンチャー企業で長期の有給インターンをやっていました。だから、ITには少し興味があったんです。
ベンチャー企業は少人数だからこそ、みんなで目標に向かって仕事しているところがすごく楽しくて面白いなと思いました。それで企業の大きさにこだわりはないけど、どちらかというとベンチャー寄りで就活を始めましたね。
最終的にIT業界を選んだのはなぜですか?
先程言ったように、もともと住宅やインテリアがすごく好きで最初のサマーインターンのエントリーシートは、住宅メーカーや都市開発を主力事業としている会社に出しました。そのときITはほんの少しという感じでしたね。デベロッパーの説明会にはけっこう参加して、選考も少し受けました。でも選考を受けていく中で違和感を覚えたんです。
なるほど。どんな違和感だったんでしょうか?
具体的にいうと、最初は長期間かけてインフラやまちを作っていくっていうところに自分は魅力を感じていると思っていました。でもインフラやまちとなると、ちょっと変えたいなと思った時にすぐ変えられないなということに気がついたんです。
その時に私は本当にまちづくりがやりたいんだろうかという疑問を持ち始めたんです。そこで他の業界にももっと目を向けようと思い、3月の解禁の時にはいろんな業界を学内の説明会で一通り聞いて周りました。その中で自分が面白いなと思った会社だけをピックアップしていったら結果的に全部IT関連になりました。
ITのどんなところに魅力を感じましたか?
ITはモノとして形がないからいろんなものと繋がることができ、新しいモノを生み出せる可能性が広がるあることに興味を持ちました。あとは性格的な問題で、私は熱しやすく冷めやすいタイプでけっこう飽き性なんです(笑)だから何かしら変化のあるところが良くて変化が激しいIT業界はいいなと思いましたね。
ベンチャー企業を中心に見ていたようですが、では会社選びの軸は何でしたか?
そうですね。「男女関係なく自力で考えて行動に移せる環境があること」に重点を置いていました。言われてやることは簡単にできるけど、自分で考えてそれを行動に起こすことは簡単なことではないと思ったからです。また、女性であることを理由に制限をされたくないと思っていたからという気持ちもありました。だから私はその力を身につけたいと思っていて、その点でベンチャーの方が意見を通しやすいのかなと思っていました。
そう考えるようになったきっかけはありますか?
自分で考えて行動できるようになりたいと考えるようになったのは、ハナジョブで取材させてもらったり、いろんな人と関わってきたりした中で、1つの企業にずっといる働き方だけではないということを知ったからです。その上で、転職したり部署が変わったりするときに必要とされる人間でありたいなと思ったんです。
大手企業への見方が変化、内定先の決め手に
自己PRを考えるときは悩みましたか?
悩みましたね。最初に言ったように、3年の6月解禁の夏のインターンのエントリーシート書いたときは全然だめでした。たたき台として文字数関係なく自己PR を書いてみて、それを身近な人に添削してもらったんです。その自己PR をベースに就活をしていました。
どのぐらいエントリーしたり、面接を受けたりしましたか?
練習を含めると40社はエントリーしていると思います。面接は20~30社くらいですね。ちゃんと絞ってやっている人はもっと少なく、効率よく回れたと思うんですが、最後まで自分がやりたいことをうまく体現できなかったんですよね。だから少しでも興味のあるところにとにかく足を運ぼうという感じでした。
内定をいただいた会社から1社選ぶときは何が決め手でしたか?
すごく抽象的なんですが、就職を決めた会社から内定の電話もらった時に「あっ!ここだ。」と自分の中でしっくりきたんです。実はわたしは就活の中で一番悩んだのは、就職先を決めることでした。
就職を決めた会社から内定をいただくまでに、それまで内定をいただいていた2社でずっと迷っていました。なぜ踏み切れなかったのかというと、労働環境や社員の方の雰囲気などがそれぞれ気に入ったところもあれば違和感を覚えるところもあったからです。
そうだったんですか。でも大事なポイントですよね。
そうですね。そんな中でハナラボを通してというのが一番大きいんですが、いろんな人の話を聞いてどんな環境であっても自分次第でできることも変わるんだと気づいたんです。
それまで大手企業はベンチャー企業と比較して制約が多いのではないかと思っていましたが、大手企業だからこそいろんな事業や部署があってチャンスがたくさんあるなと思いました。最終的には大手企業に就職を決めたんですが、やりがいや能力アップという軸はベンチャーを見ていた時と変わりませんでしたね。
将来の夢はありますか?
どんなことが起きても、対応できる人間になりたいなと思います。この分野だったらMihoさんだよねって言ってもらえるような、何か武器を身に着けたいですね。今はまだ抽象的でこの分野でというのが見えていないですが、働いてから見つけられればいいかなと思っています。
就活も遊びもバイトも!学生で過ごす時間を大切に
就活中はどういう息抜きをしていましたか?
わたし私は就活1本にはしなかったですね。バイトも遊びも普通にいれていました。息抜きとしてバイトしていたし、就活の時期になったからこそいろんな人に声をかけてご飯に行くようにしていましたね。
3月はスケジュールが就活のことで全部埋まるくらい忙しかったですが、自分で調整できるので、意識的に週に1日はここは絶対何も就活の予定入れないで遊ぶようにしていました。本当に悩んだときは、バイトを卒業した先輩など大人に相談しました。1人でいたら、絶対にネガティブになるなと思ったんです。いろんな人と会う約束をしたおかげで就活が苦痛には感じませんでした。
最後に就活生へのメッセージをお願いします。
就活は大変というネガティブなイメージを持ちやすいですが、私は自分が知らないことを知れるすごくいい機会だと感じました。いろんな会社にも行けるし、いろんな人にも会えるチャンスだからです。だからまずは足を運んだ方がいいと思います。
スタートはみんな同じだと思うかもしれませんが、情報は取りに行かないと全然入ってこないです。だから、友達と情報交換したり、説明会に行ったり、OBOG訪問したり、調べて情報を掴んでいった人が視野も興味も広がると思います。
また、就活の時期に就活だけにならずに絶対遊びを入れた方がいいと思いますね(笑)。息抜きだけでなく就活を通してのスケジュール管理は、働いてからのタスク管理にもつながっていくと思うからです。これも勉強だと思って、遊びもバイトも就活も両立できるのが自分にとっていい影響をもたらすんじゃないかと思います!
インタビューをした感想
Mihoさんは就活をポジティブにとらえていたのというのがとても印象的でした。学生として過ごす時間を大切に楽しみながら、自分の納得のいく形で就活をしっかりと終えられていて、時間の使い方は自分次第で変えられると気づかせてもらいました。またMihoさんは自分が働くうえでどういう力を身につけたいのかがはっきりしていたのですが、インタビューを終えて、就活をするにあたって私自身そういう部分をしっかりと考えていきたいと思うようになりました。私も来年就活をする予定ですが、学べる部分がたくさんあるのでいろんな先輩方の話を聞くということは大切なことだと思いました。(記者:小池千紘)