就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
さよこさんの就活スケジュール
2015年4月~9月 |
公務員の勉強。同時に民間も考え、自己分析を深める。 |
10月~2月 |
10月に民間にしぼることを決断。大学キャリアセンター主催の就活講座や、業界研究セミナー、インターンシップに積極的に参加。 |
2016年3月 |
会社説明会、OB訪問中心に、足を動かして情報を集める。 |
4月 |
ES、面接、会社説明会、社員座談会、OB訪問と、平日は就活三昧。 |
5〜6月 |
面接中心、OB訪問も並行。内定を頂き、決断。 |
自分のやりたいことが実現できるのは、都庁だけじゃなかった!
いつから就活を意識し始めましたか?
大学3年生の4月ですかね。私は都庁で働きたかったので、公務員試験のために4月から勉強を始めようと考えていました。でも、途中から公務員ではなく民間のIT業界に志望を変えました。
公務員志望から民間企業志望に変わったのはなぜですか?
3年生の9月頃、都庁以外の公務員でなりたいものがありませんでした。都庁では世界や地域とのつながりもあり、様々な業界と関わることができる仕事をしたかったんです。でも民間企業という選択肢を捨てきれず、周りの社会人の方々に相談したところ、民間企業でもやりたいことが実現できると感じたことがきっかけです。
秋に相談したことは大きな転機になったのですね。民間と決めてから、エントリーする企業はどのようにしぼっていったのですか?
私は活動的な性格でいろいろな人に会うことが好きなんです。その私の持っている「動く力」を活かせる仕事を探して就活をしていました。説明会に足を運んだり、社会人の方に相談に乗っていただいたりした結果、お客様が何を困っているのか深く知る業態で、自分の意見をのせて提案できる業界に絞られていきましたね。
エントリーシートはIT業界のみに出したのですか?
通信・IT企業がほとんどですが、デベロッパー企業やインフラ企業、化学素材メーカー、バイオベンチャーなども数社出しました。人気企業でなくても良い企業はたくさんあります。そのような企業は自分で探していかないと見つけられないと感じ、目標を決めて30社エントリーしました。
ITの魅力は何ですか?
様々な業界の人と関わることができるという点が魅力的でした。また、クライアントと話をしていくなかで潜在的なニーズを探り、その解決策を相手に提案するソリューション営業に特に興味を持ちました。
私はその時その時に「やりたい」「面白そう」と思ったことを仕事にしたいという思いがあります。そのため、ITの仕事を通してついた知識や人脈を生かし、いつか違う業界でやりたいことを実現することもできるのかなと思っています。
ネットだけに頼らない、自分で足を運ぶ大切さ
企業に関する情報は何から得ていましたか?
大学のキャリアセンターや、社員座談会などです。また、大学では、FTコースという特別な授業を受講していたのですが、その先輩方にお会いしていただいたり、ハナラボの先輩を紹介して頂いたりして気になる企業の情報を集めました。
そしてキャリアセンター主催の業界説明会や企業説明会には3年生の頃から積極的に参加をし、話を聞くようにしていました。キャリアセンターにいるカウンセラーはその道のプロです。就活期間は予約でいっぱいになりますが、キャンセル空きなどもこまめにチェックしながらできるだけ相談に行きました。就活中はじっとしていては何も始まらないので、土日以外は意識して動くようにしていましたね。
判断材料を増やすという意味でインターンシップは効果的でしたか?
インターンシップはいろいろな特典があるかもしれないけれど、多くのインターンシップに参加することは難しいと思います。それよりも判断材料として役に立つのは座談会やOB訪問でした。
電話やメールは緊張するけれど、OBの方はみんな優しく返事をくださるので勇気をもって連絡を取るべきだと思います。ネットの情報よりも、実際に会うのが一番良いです。
個人的に1対1で申し込んだOB訪問は、大人数で行われる社員座談会と比べて、率直な質問などもしやすいです。また、何も考えずに行くよりも、聞きたいことをリストアップして事前に送らせていただくと、その時間をより有意義に使えると思います。
その他に工夫していたことはありますか?
なるべく企業説明会ではなく、社員座談会に参加するようにしていました。企業説明会も役に立つけれど、社員座談会では、社員の方の本音が聞きやすいことに加え、企業の雰囲気も感じ取ることができます。
ネットの情報だけに頼るのがいやで、情報源は自分の足で得るように意識していました。
積極的な行動がチャンスを生む
就活前にやっておいてよかったと思うことはありますか。
私は大学に入ったらアウシュビッツを見に行きたいと考えていました。それまでは友達との台湾旅行しか海外経験がありませんでしたが、自分で手配したひとり旅をすると決意しました。
そこで、日にちを決め、お金をためて、準備を進めました。無事アウシュビッツを見る旅を終えたときには、ひとつひとつ段階を踏んでいくことによってやりたいことや目標は達成できるんだという自信になりました。
やることを細分化して乗り越える経験、行動することはすごく大事だと思います。
さよこさんはその後何度も海外ひとり旅に行ったそうですね。
そうなんです!行く場所によって様々な出会いがあり楽しかったですよ。ぜひ学生の間に実際に世界を体感してほしいです。大学に入る前、私は全く海外に興味がなく日本の政策ばかりに興味がありました。私が政治学科に入った理由も国内の政治に興味があったからです。
でも、海外に出てみることによって興味を持つことができ、外国は思っているほど怖い所でもなく、いろいろな国に行く度に地球を近く感じるようになりました。そのような経験を学生のうちにしておくと、会社選びにも良い影響が出ると思います。海外に対して興味がないという人がいたら、ぜひ実際に行ってみてほしいなと思います。
ハナラボでの経験は就活にいきましたか?
はい。3年生の時に参加したハナラボの富士通プロジェクトで、ITに興味を持ったんです。ハナラボのプロジェクトに参加したことで自分が知らない業界にも興味を持つことができました。
社会人の方と話す機会も多いのでOB訪問では抵抗なく話せます。グループワークやグループディスカッションをするときも、ハナラボで慣れていたのでやりやすさを感じました。
これから就活する後輩にアドバイスはありますか。
いろいろな人の力を借りてみてください!人と話すことによって客観的な視点で自分を見つめることができますし、自分の考えが洗練され、しっくりくるようになりますよ。
もちろん就活中は自己分析や自分のことを深めていくことは大切です。自分のこと深めないと抽象的なことしか言えず、自分らしさを出せずに多くの人の中に埋もれてしまうような気がします。
しかし、自分で考えても息詰まるときがあるので、そんな時はキャリアセンターのカウンセラーでも身近な先輩でもお会いして頂いて、一緒に深めてもらったり、自分をよく知る人に自分のことを聞いてみたりしてください。積極的に客観的な視点を補っていくことがとても大事だと思います。
付け加えるとしたら、バイトを続けると良いと思います。私は週1回、五時間だけバイトを入れていました。就活になるとバイトをばっさりやめてしまう人もいますが、就活中には就活と関係ない人と話がしたくなる時もあります。学校に行ってもみんなそれぞれ自分のペースで就活をしているので、友達にもほとんど会えません。週1回のバイトの時間が自分にとってはリフレッシュになり、就活の交通費の足しにもなるので一石二鳥です。バイトを続けられる環境があったら、ぜひ続けてほしいです。