就活レポでは、就活を終えた先輩たちに「なぜその仕事や会社を選んだのか(会社選びの軸)」「学生時代にどんなことをがんばってきたのか」「就活でどんなことに苦労したのか」「女子就活の取り組みかた」などをインタビュー。
単なる就活テクニックではなく、仕事選びのヒントをお伝えします。就活のスケジュールも掲載!
Yuukaさんの就活スケジュール(2016年3月卒予定)
2014年 |
インターンに参加 |
2014年 |
文化祭の準備に専念 ・サークル活動が中心 ライターのインターン開始 大学による就活ガイダンスに参加 |
2014年 |
文化祭 |
2014年 |
1day~4daysのインターンに参加 ・IT、メディア、ネット広告など幅広く参加 |
2月 |
“他の人と同じじゃ嫌だ!” ・新卒募集をしていない企業へアプローチをかける ・一般的な就活も並行 |
3月 |
リクナビ・マイナビ解禁 ・2月に通った企業の面接 ・エントリーシート作成 |
4月 |
エントリー、エントリーシート提出、面接 |
5月 |
内定 |
“人と同じじゃ嫌だ!”自分のやり方を貫いた就活
はじめに、就活の流れを教えてください
まず大学3年生の8月にインターンに参加しました。
そのときはまだ就活を意識して参加するというわけではありませんでした。
9~10月は特に就活をせず、文化祭に向けてサークルの活動を頑張っていましたね。
同じ時期には、大学主催の就活ガイダンスもあって、それに参加しました。そこに集まった人の多さに圧倒され、それ以降のイベントはあまり参加しなかったです(笑)
ただ、「自分の目で会社を見たい」という気持ちはあったので11月以降、1dayから4daysあたりまでのインターンには積極的に参加していました。
また、他の人と同じような就活は嫌だという気持ちもあって、2月ごろに新卒募集を行っていない企業に連絡を取り、選考を受けさせてもらえないかと頼んだりもしていましたね。
3月は1~2月に頑張った分の様子見・休息期間として、家にいるか、ライターをしているかといった時期でした。その後は4月の面接を経て、5月に内定をいただいています。
2月は一番のポイントだったのですね
そうですね。
インターンと、新卒を募集していない企業での面談、そして一般的な就活の3本を2月に行っていました。
みんなが3月の情報解禁から動き出すと思っていたので、それまでに差をつけて自分の心に余裕を持っておきたかったというのと、みんなと同じ就活をするとつまらないなと思ったり、埋もれてしまうような気もしていて。主にベンチャー企業に連絡を取って、面談をしたりしていました。
こんなことをしている人はきっといないだろうなと思うと、逆に安心するというか(笑)この経験は兄から言われた「就活にルールはないよ」という言葉が背中を押してくれたんです。
就活の流れが変わったことについてはどのように思いましたか?
自分自身の中では、あまり「変わった」という意識はなかったんですよね。
ただ、先輩からの話を聞いたり同期の話を聞いて思うのは、人が幅広く企業を受けるようになったなあということです。
1つ上の代までは、とりあえず大手を受けるだとか金融系を狙った安定志向でいくと聞くことが多かったのですが、私たちの代は結果として就活自体が長期化したので1つの業界に人が集まるということが少なくなったんですよね。
長期化した中でも、IT系などの次世代産業は相変わらず採用の時期が早かったり、逆に金融系が遅くなったりと時期がずれたことで、多くの人が、「まず選考の早い業界から就活をはじめて徐々に大手などの第一志望企業に備える」という流れができました。
今まで一部の業界にかたまっていた人材が、次世代産業までバラけるようになったという点では、就活の流れが変わって良かったんじゃないかなと思います。
書くことが楽しい!学生時代のサークルが導いたライターという道
サークルに力を入れていらっしゃったのですね
広告研究部というサークルに入っていました。
モノを作ったり人に見せたりすることが好きで、そこがあっていたんだと思います。
もともとライターに興味を持ったのも、サークルがきっかけなんです!私たちの代からサークルのWEBサイトを新しくして記事をメインにしていくことになり、そこで記事を書き始めたんですよね。
これを通して記事を書くことがおもしろくなり、3年生の9月からはとある会社のWEBライターのとしてインターンを始めました。
大学生活はとてもクリエイティブな毎日だったのですね
結果的にそうなりましたね!
もともと書くことは好きでした。WEBライターのインターンを始めてからは、記事を書いたり取材に行ったりすることが楽しくてそれを仕事にしたいと思いましたね。
将来は、フリーライターになりたい…カモ、という感じです。
ただ、書くことを職業にしようと思ったのはライターのインターンを始めてからで、それまでは書くことを職業にできると思っていなかったんですよね。
書くことで稼げる仕事があることを知らなくて。けっこう諦めていましたね、それまでは。
インターンを経験してみてよかったですか?
私は経験して良かったと思っています。
ただ、いろいろなインターンに行ってみた結果としてライターを選んだというよりは、ほかの職種のインターンが、自分がライターをやりたいことに気付かせてくれたのだと思います。
他の職はあまりピンと来なかったんですよね。だから私にはライターだなって。就活とライターを並行していたのですが、就活をしながら「ライター楽しいな」と思うことはよくありました。
結果的には「書く仕事がいい」という気持ちはどこかずっとあったんだとおもいます。でも、そこにはじめから絞っていくのではなくて、あちこち見てから決められたので良かったです。
インターンの良さとは何でしょう
自分の目で会社を見ることができる点がよいところだと思います。
人によってすべき就活は違ってくると思うのですが、自分の目で見て決めたいと思う人はOB・OG訪問よりもインターンがいいと思います。
その会社が通いやすいかどうかや社内の雰囲気など、行ってみないとわからないことを自分の基準をもとに知ることができますし、ここはOB・OG訪問では確認できません。
また1~2月に行われるインターンは将来同期となる仲間を知ることができる機会だとも思っています。その時期はみんなおおむね選考を意識して参加すると思うので、インターンに集まった人を将来の同期と仮定して、人の雰囲気もよく意識していました。
自分の“素”を見抜かれた…。就活生の本質を見抜く目が就職の決め手だった。
会社選びの軸を教えてください
できれば、入社してすぐに制作系の仕事ができて、かつ書く仕事もできる環境かどうかという判断基準で選んでいました。
就職先はまさにその軸にかなっています。
他の会社では営業からのスタートが多い中、就職先の会社は「営業は営業、制作は制作」でそれぞれ募集していました。
クリエイティブ系の人の本質を見ているなあと。制作志向の人の独特な雰囲気ってあるじゃないですか、その雰囲気と営業って違うと思うんですよね。
もちろん営業で学ぶことは大きいし、制作の人が営業のスキルを身につけられれば強いと思いますが、私自身も、自分が営業をしている姿が想像できなくて。経営者側がその雰囲気をわかっていたうえで大切にしてくれると思ったのは大きかったです。
自己PRで困ったことはありましたか?
困ったことはあまりなかったですね(笑)
普段頭の中でできていたものを文字にしてまとめただけというイメージがあります。
クリエイティブ系を目指す人って、意外と自己分析ができている人が多いと思うのです。
私も、インターンやサークルなどの活動経験をとおして、もともと自分の性格や好き嫌い、得意不得意がはっきりわかっていたんですよね。
あとは、会社を受けながらウケのいい話を選んだり、しいて言えば数字を意識していました。
競争意識の高い企業では、「閲覧数ランキングで競っていました」などというのもポイントです。実際に書いた記事はプリントアウトして選考時に持っていったりしていました。
意識の高い人が有利だとか、インターンの参加経験自体が有利というわけではないんですが、インターンをすると自分が作り上げてきたものや結果が形として残るので、そういう点では間接的に有利だと思います。
内定先へ就職を決めた理由を教えてください
他の企業では、本来の自分とは違う自分を見られがちだったのですが、内定先だけは私の素を見抜いたのです。なんでわかったんだろうって(笑)
しかし考えてみると、面接以外にも何回も面談があったり、自己PRを手伝ってくれたりしていました。
だからこそ素を見抜かれたのかもしれませんね。
担当者の方が、就活生を大事にしてくれる、就活生の素を見に来ている、というのがすごくわかりました。ほかの企業では、簡単なコミュニケーションの中で一緒に仕事できるか程度。
でも自分では素の自分で仕事をしたかったので、はじめから中身まで見てもらえたことは就職の決め手となりました。
就活生へメッセージをお願いします!
一番大切なことは“就活にルールはない!”ということです。
「これをしたらいけないんじゃないか」などとは気にせず、後悔しないでほしいです。
そして絶対に、企業選びの判断基準は自分で決めたほうが良いと思います。
親や周りの大人の意見もあると思うけれど、自分で決めてください。自分がビビッときたら、それでいいと思うのです。
おもしろい上司がいたからとか、会社の中で絶対にやってみたい仕事を見つけただとか。
反対に、この企業は違うなと思ったら辞退する手もあります。
就活って、学生が選ばれる側と考えてしまって気を張りがちになりますが、学生が選べる機会でもあると思うのです。自分で作った基準で企業を選びに行ってほしいです。