先日2月3日(日)、EIJI PRESS Labにて「お仕事のリアル、教えてください!〜書く仕事ってなんですか?〜」というイベントを開催しました。
これまで150名以上の社会人女性の生き方・働き方を紹介してきたハナジョブの、10周年を記念して開催されたこのイベント。現在ハナジョブで学生記者として活躍している学生含め、書く仕事に興味を持つ学生・社会人の方20名が集まりました。
ゲストには、(株)神奈川新聞で新聞記者をされている佐藤百合さん、(株)モメンタムジャパンでコピーライターとしても活躍されている顧文瑜さん、(株)Z会ホールディングスで広報をされている大久保紘子さんの3名をお招きして、「書く仕事」のリアルについて語っていただきました!
イベントは、ゲスト3名の自己紹介から始まりました。自己紹介では、参加者の殆どが大学生ということもあり、みなさんの大学生時代のお話に。そしてなぜ「書く仕事」を選んだのか、現在の仕事について簡単に説明していただきました。
トークタイムが始まる前には緊張感があった会場も、ゲストの方々の和むような自己紹介のおかげで、すっかりリラックスした雰囲気に。言葉を届けることを仕事としているお三方だからこそ、成せる業であると実感しました。
トークの模様の一部をご紹介します。
Q.どんなお仕事をなさっているのですか?
新聞記者 佐藤百合さん
新聞記者の仕事は、取材先を探すところから始まっているとお話される佐藤さん。取材は毎日行っていらっしゃるそうで、取材のネタは地域に関わることならなんでも。お休みの日で会っても、事件が起きたら現場に駆け付けます。
最初の頃は、分からないことばも多く、記事を作る上でパニックになることもあったとのこと。けれども、読者に何を伝えたいか、シンプルに話をかいつまんで書くことを意識することで、難しい話題でも記事にすることができるようになったそうです。
コピーライター 顧文瑜さん
コピーライターとは「言葉を軸に企画を考える仕事」と語る顧さん。広告会社の流れやコピーが果たす役割についてお話ししていただきました。
そして、良いコピーを作るために、コピーを写経のように書いて訓練する文化があるというお話も。「コピーを考える」というのは生まれながらのセンスが必要だと思いがちですが、写経のように書くことでセンスは磨けるというお話に一同驚きました。
広報 大久保紘子さん
広報とは「会社を社会に伝える」、「社会を会社に伝える」仕事であるとお話される大久保さん。具体的なエピソードを交えて、広報の仕事についてお話していただきました。「広告ではできないこともやるのが広報」ということで、会社が被るかもしれないリスクを未然に防ぐために、情報収集をするのも広報の仕事であると仰っていました。
Q.「印象に残っている仕事」は何ですか?
広報 大久保紘子さん
東日本大震災での「宮城の子は負けないプロジェクト」のお話。「復興に携わりたい」という強い思いを持つ現地職員をサポートするため、イチからこの企画を作ったという大久保さん。教育という観点から被災地復興に貢献するだけでなく、企業としても全体で頑張ろうという意識づけになるという社外広報・社内広報の役割・大切さを知りました。
新聞記者 佐藤百合さん
地域の通学路にあった、信号のない交差点のお話。最初は、交差点に信号が取り付けられる目処は立たなかったとのこと。けれども、地元の人の連絡を受け記事を書いたことで、この危ない交差点の存在が世の中に広まりました。他のメディアによる取材や、議会でこの話題が取り上げられた結果、信号が設置され、社会が動いたのを感じたと仰っていました。
コピーライター 顧文瑜さん
コピーライターをするきっかけになったお話。顧さんの所属はクライアントの商品についてマーケットや競合情報について調べ、概要をまとめるプランニングというお仕事。けれど、「やりたい!」と積極的に声を上げ、社内のコンテストに出場(なんと優勝!)するなど行動することで、コピーライターのお仕事もできるようになったそうです。
その他にも「書く仕事をする上で一番大切なことは」という質問には、「何を伝えたいのか、優先順序をつけることが大切」ということで一致。物事をそのまま書くのではなく、本当に伝えたいことを通訳するようなイメージであると仰っていました。
そして、最後に「書く仕事を目指すかた」に向けてメッセージがあり、トークタイム終了となりました。
質問タイム
後半は、ゲストの方に参加者がインタビュー形式で質問!
3つのグループに分け、各グループに1名ゲストの方が入る形で行いました。
最初は、皆、何を質問しよう…、と緊張している様子でしたが、徐々に慣れとても盛り上がっていました。中には、時間が来てもまだまだ話し足りない!というグループも。
最後に写真撮影
写真撮影では、思い思いのポーズをとって撮影するなど、和気藹々として雰囲気で行われました。
イベントに参加して
今回、イベントで「書く仕事」 について異なる3つの立場からお話を聞いたことで、「書く仕事」と一言でいっても役割は多種多様であると気づきました。それと同時に、「書く仕事」に共通するのは、誰かに何かを伝える仕事であると感じました。
私は「書く仕事」について興味があり、参加をしました。イベントに参加したことで、「書く仕事」について曖昧なイメージだったものが、具体化されました。イベントは終始和やかな雰囲気で行われ、その仕事をしている人だからこそ聞けるリアルなお話も盛り沢山でとても楽しいイベントとなりました。