仕事を通じて何かを世の中に残したい!(東映)

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大学時代にアメリカの博物館でボランティアをした経験から、人を楽しませる仕事に興味を持った内藤さん。出産を機に、これまでとは違うこともしてみたいと思うようになったそうです。そんな内藤さんに、これからの夢や仕事と家庭の両立について伺いました。

「見た人に満足してもらえると嬉しい」そう語る内藤さんのワークスタイルとは?

現在のお仕事の内容を教えてください。

東映の映像版権営業部と株式会社シネマプラスの編成営業部を兼務しています。映像版権営業部では主に原版の管理をしています。原版とは、映画やテレビ作品を作るときのマスターです。映画のマスターは、フィルムが中心ですが、現在はデジタルが増えつつあります。マスターをもとにして、テレビで放送できるようにしたり、DVDを制作したりします。原版は全ての元になるものなので、資産としては最も重要ですね。

シネマプラスでは編成の仕事をしています。シネマプラスは、ホテルや病院、ネットカフェ等に、業務用のVOD(ビデオ・オン・デマンド)を提供する会社です。VODとはパソコンやテレビで、好きな時間に自分の見たい番組を見ることができるシステムです。私は主に作品のラインナップに関する業務や視聴率の集計などを担当しています。

そのほか新しい事業として、教育系VODを制作しています。例えば、理科の教科書に載っている実験を映像にするなど、教科書とセットのソフトを制作して、学校に向けて配信する事業の構築を進めています。

現在の仕事に就くまで、どのようなお仕事をされてきたのでしょうか。

最初の8年は、事業推進部でイベントや展覧会の企画営業をしていました。そこでは、東映の作品に限らず、何でも自分のやりたい作品を企画できたので、自分の好きなコンテンツホルダーのところに行き、企画提案から営業までしていました。1から10まで全て自分でやる仕事でしたね。棟方志功さんの展覧会が、特に思い入れのある企画です。その企画で一人で200箇所の美術館に営業をかけ、結果的に成功に導いたことは今でも自信に繋がっています。

事業推進部の仕事も大好きでしたが、仕事をしているうちに版権(著作権)ビジネスに興味を持つようになりました。極端な言い方ですが、版権所有者は権利を許諾をするだけでお金がもらえる立場です。それまでは、許諾される側として仕事をしてきましたが、逆の立場のコンテンツホルダーとしての仕事も経験してみたいと思い、映像版権営業部へ希望を出し、異動したんです。産休に入る前は、テレビ局へ映画やテレビ作品の放送権の許諾をしていました。

内藤さんの学生時代と、現在の会社に入社を決めたきっかけは?

大学では放送研究会に入っていました。武蔵野FMというコミュニティ放送局が吉祥寺にあり、1時間番組を企画制作させていただいていました。

もともとマスコミ志向でした。でも、一番の動機となったのは、はアメリカに短期留学している間に、ミスティックシーポートミュージアムという博物館でボランティアをしたことです。そこの館長さんがたまたま親の知り合いで、ボランティアとして6週間働きました。仕事はお土産屋さんの店員やチケット周りの雑務でしたが、会議にも参加させていただきました。そのなかで、人を楽しませる仕事は面白いと思うようになりました。

実は、もともとは映画よりもイベントや展覧会の方が面白いと思っていたので、展覧会ができる会社を探していました。東映を知ったのは、マリーアントワネット展を開催していたのがきっかけです。映像系の仕事にも興味を持っていたので、応募しました。会社に入ってからは映画を観るのが以前より好きになりましたね。

仕事の楽しさと苦労を教えてください。

事業推進部にいた間は、自分が好きなことや企画したことがビジネスとして成立したり、見た人に満足していただけることに面白さや喜びを感じました。映像版権営業部は、東映が持つ作品をいかに有効利用していくかという仕事だったので、これまでの楽しさとは違いましたが、携わるうちに勉強になる部分がたくさんありました。自分が今まで知らなかった世界に触れるのは面白いですね。

映画は著作権が複雑に絡み合っているため、作品を利用する場合には著作権法を踏まえたうえで関係各位の調整をしなければなりません。その調整が難しいところではあります。また、映像版権営業部に異動するまでは法律を全く勉強したことがなかったのですが、著作権法を知らないと仕事にならないため、セミナーに通うなどの努力が必要でした。

また、原版管理に関してはとにかく「量が多い」ということが大変です。東映には3万8千本ものタイトルがあり、整理していかなければなりません。フィルム(原版)はそのまま置いておくと腐ってしまうので、順番に定期的なクリーニングをしなければなりません。デジタル化はしていますが原版は原版で取っておかないといけないんです。

仕事で心がけていること、大事にしている想いを教えてください。

初心を忘れず、仕事に慣れすぎないで新しいものの見方を大切にすること。そして、相手の顔を想像しながら仕事をするように心がけています。制作者や買っていただく人、発注する相手側の立場で考えるようにしています。仕事は人ありきだと思うので、気持ちよく仕事ができるようにしたいと思っています。 またあきらめないこと。ぶれないこと。(なかなかできませんが)努力してます(笑)。 

「自分の枠を決めすぎないで欲しい」そう語る内藤さんの仕事観とは?

内藤さんにとって仕事とは何ですか。

自分を成長させてくれるものですね。新しい経験を重ねることで入社してから、次々と自分の世界が広がっていくなと感じました。

どのようにして仕事と家庭を両立させているのでしょうか。

両立は、意外と大変ではないと思っています。夫も私も、お互いに仕事があるので、子どもは手の空いている方が面倒を見るというスタンスを取っています。育休は9カ月間とり、子どもが保育園に入るタイミングで復帰しました。私は家にじっとしていられないタイプなので、子どもを産んでからも仕事には復帰する気でしたし、復帰後は時短勤務制度もありましたが、すぐにフルタイムで仕事をしています。

育休を取るときは、これまでしてきた仕事はどうなるのかなという不安はありましたね。復帰の時も、子どもがいる中でどれくらい働けるかが分かりませんでした。でも、夫がとても協力的ですし、周りのサポートにも助けられました。育休の時はママ友さん達とよく子どもの話をしていました。今でも、ママ友に会うと教わることが多いですね。

これからどんなことをしたいと考えていますか。

事業推進部時代には、色々な展覧会を企画して、何かを生み出していきたいと思い頑張ってきました。今は違う部署ですが、またいつかは似たような仕事をやろうと思っていました。出産をしてから考えが少し変わってきて、子供の役に立つようなことを残したいと思うようになりました。教育系のVODの制作に現在は取り組んでいますが、これからも自分の子供に見せたいものを作っていけたらと考えています。

プライベートでは、息子を連れて沢山旅行をして・・・例えば世界遺産ツアーとか企画して連れて行けたら良いなと思っています。

これから同じ職業に就きたいと思っている人にアドバイスをお願いします。

まず何よりも体を大切にしてください。これはどの仕事でも言えることですが、時間が不規則で大変なことや、精神的にもきついこともあります。でも、体が丈夫だからこそ強くいられることもありますので、体には気をつけてください。私は過去、仕事を頑張りすぎて体を壊してしまい、周りの人に迷惑をかけたことがあります。すごく後悔しましたね。それ以来体調に気を遣うようになり、今はヨガで体を鍛えています。

そして、興味があるものを増やしておくと良いです。アンテナを張ることが大事ですね。 アンテナを張ると自然に人との繋がりが広がって発想力もついてくる気がします。

学生へのメッセージをお願いします。

女性として働くにあたって、「女の子だから私はここまでしかしない」と考えないでください。自分の枠を決めすぎないで、出来るだけ頑張って欲しいと思います。でも、やはり体は大切なので気をつけてくださいね。

インタビューを終えて( 学生記者:丹羽倫子)

自分が企画して何かを生み出す仕事は面白そうだなと、内藤さんのお話を聞いて思いました。子供のために自分に何ができるのかと考えられていた姿が印象的です。内藤さんのお勧め映画「初恋のきた道」を私も観てみたいと思います。ご協力ありがとうございました。

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About Author

ハナジョブ学生記者

2008年〜2012年までの学生記者たち

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