商品価値を上げるのは営業担当のブランド力(江崎グリコ)

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入社して9年間同じ部署で営業を続けてきた福永さん。未開拓分野で自社商品を並べたい。口中ケアタブレット「BREO(ブレオ)」の発売時には商品特長に合わせた売り方などを開発担当に提案したそうです。その裏にあった苦労とやりがい、長年続けて来た今の仕事に対する思いを伺いました。(2010年11月時点の情報です)

未開拓の分野にチャレンジしたいという、福永さんのワークスタイルとは?

お仕事内容を教えてください。

ドラッグストアに菓子を並べていただくための営業をしています。ドラッグストアに置く菓子とは、基本的に個人消費のため小分けタイプのものが多く、機能や健康志向の食品が売れ筋です。新商品の商談をドラッグストアの本部でするところから始まり、グリコから店舗に商品を届けるのに仲介する卸店との商談を経て、最終的には店舗での商品の並び方までチェックしています。

卸店、ドラッグストアの店舗と本部というのが基本的に私の担当です。本部5割、卸店2割、店舗3割の比率で訪問してお仕事をしています。たくさんある商品の中で、私たちの商品がお客さんの目に留まるような売り場を作るのが営業の仕事です。

今までの仕事経歴を教えてください。

私は入社してからずっと営業を担当してきまして、仕事内容は配属当初とあまり変わってはいません。でも、ドラッグストア自体がこの10年間で大きく変化して、昔は扱っていなかった種類の菓子も店頭に置くようになったので、担当する商品の内容は多少変わりましたね。私が入社した当時は機能性食品という分野にしぼって営業も配置していましたが、今ではドラッグストアでポッキーなどのチョコレート菓子など普通のお菓子も扱うようになりました。それに合わせて私たちの取り扱う品目も変わってきてはいます。

営業の中でもドラッグストアの菓子という分野を志望されたのはなぜですか?

メーカーに入る以上は自分の思いを商品にして店頭に並べたいと入社当時から思っていたので、営業か開発をしたいと考えていました。入社後の研修期間に開発の仕事に触れ、開発の難しさを感じてからは営業一本を志望するようになりました。

営業の中でも菓子を担当したいとは思っていたのですが、その中でもドラッグストアに特化した部門があることは知らず、研修期間で初めてこの部署の仕事を体験しました。私は未開拓の分野を担当したいと思っていたので、当時はまだ扱う商品が少なく、開拓の余地があるこの部署はとても魅力的でした。

学生時代はどのように過ごしていましたか?

普段は部活の練習と授業とバイトをして、お休みには旅行に行くという感じでした。部活は中学の時からやっているバドミントンです。アルバイトは、百貨店やファーストフードなど、ほとんどが接客に携わることをしていました。

どうして今の職業を選ばれたのですか?

私の父親が食品メーカーに勤めていたということと、単純に食べることが好きという理由で、自分が一番興味のあることだったからです。食品メーカーをたくさん受ける中で、面接官の雰囲気が一番よかったので、社風も自分に合うのではないかと感じていました。採用試験を受けるに従って、ここで働きたいと思いが強くなったという感じですね。

では今の仕事のやりがいと苦労を教えてください。

2005年に「BREO」という新商品を発売しましたが、その発売10ヶ月くらい前から「どうやってこの新商品を売っていくか」について開発担当から相談を受け、営業の立場から最適な売り場を提案する機会をいただきました。

この商品は当初ラムネ菓子の延長ということでガムコーナーに置くという方向だったのですが、商品の特性を考えまったく発想を変えて歯磨きなどがあるオーラルコーナーに置くのはどうか、という提案をしました。

菓子コーナーではなくオーラルコーナーに並べる以上、値段や商品の見え方も変えていかなければならないし、おいしさとに加え機能性も押し出した商品に変えていかなければならない、ということでパッケージなども工夫して開発担当と一緒に作り上げた商品なんです。

この商品のデビューに携われたことは苦労でもありましたが、私の「自分の思いを商品にして店頭に並べたい」というかねてからの夢が実現した、思い入れの強い商品です。今までグリコの商品が並んでいないところに置ける商品を開発できたのは、とても大きなやりがいでした。舌の汚れをとって息をきれいにするという食品は未だに「BREO」だけ。オンリーワンの自信作です!

「BREO」を育成する上で特に苦労した点はどこでしたか?

「BREO」は普通の菓子と違って発売と同時に爆発的に売れるという商品ではなく、機能を理解していただきオーラルケア商品として長く売っていく商品なので、売上の数字としてなかなか結果が出なかったことですね。オーラルコーナーの中ではいい結果を残して市場では高評価をいただいていましたが、安定した売上ではあるものの普通の菓子と比べて目に見える形で結果が残せないのが難しかった点です。

今回の「BREO」の新パッケージにはどのような思いが込められているのでしょうか。

今回の新しいキャッチフレーズ「舌みがきタブレット」は、以前よりも広い範囲の消費者の巻き込みを狙って作られました。以前の「舌キレイで息キレイ」は特に女性消費者を意識して作られたものでしたが、今回より多くの方にこの商品を手に取ってもらいたかったのでこのキャッチフレーズへの変更を決定しました。今は男性のニオイに対する意識も高まってきていますからね。

営業自身のブランドが商品そのものの価値を上げる―そう語る福永さんの仕事観とは?

今の仕事をする上で心がけていることは何ですか?

スピードです。仕事をこなすスピードはもちろん、市場の動きに敏感に反応し、相手から求められたことにいち早く応えることを常に心がけています。あとは、信頼関係を築くことですね。商品の価値を上げるためには営業自身のブランド力というのがものすごく必要になってくるので、嘘をつかないことやルールを守ることなど基本的なことを心がけています。

私の部署自体がドラッグストアという当社にとっては未開拓の分野の担当ですので、営業をスタートした当時から周りに助けてもらったり教えてもらったりすることが多かったんですね。でも助けられてばかりではなく、それに応えていかなければ信頼関係は築けない。その経験から私自身のブランド力を上げ、信頼を得られるよう努力しています。

福永さんにとって仕事とは何ですか。

「福永 藍」というブランドを社会に示していく場所です。

これからの目標はありますか。

ドラッグストアにおいてのグリコの存在価値を高めていくような仕事にずっと携わっていきたいです。スペシャリストとして自分を生かせたらな、と思っています。

入社以来同じ仕事をされて来たわけですが、ほかの部門に挑戦したいなと思ったことはありますか?

そう思ったことが一度もないわけではないのですが、育て上げたいと思うような商品が次々出てきているので、今の仕事を続けています。今でもこの仕事に携われて幸せだと思っていますし、これからも関わっていきたいなと思っています。

同じ職業を目指す学生へメッセージをお願いします。

謙虚になるということがとても大切です。最初はだれでもわからないことばかりなので、周りの助けや協力を得ることが重要だと思います。

将来お子さんができてもこの仕事を続けたいと思いますか。

続けられる限りは続けていきたいですね。入社当時から入ったからには続けたいと思っていました。

人生の先輩としてのアドバイスをお願いします。

長期的に挑戦してみたいことがあったら、学生時代のうちにやっておいた方がいいですね。働き始めるとなかなか自分の時間がとれなくなるので。あとは、自分が何をしたいのかというのは、就職活動をする前にしっかりと決めておくこと!

インタビューを終えて( 学生記者:鈴木結依)

自分のブランドを示す場所だという仕事に対する思いがとても素敵でした。笑顔が素敵な福永さん、ご協力ありがとうございました!

福永さんのお仕事(営業)

ドラッグストアの本部、卸店と商談をして、一品でも多く商品を置いてもらえるように営業活動をします。その後店頭でどのように並ぶかを店舗へ足を運び、チェックすることも。

BREO

福永さんが携わった「BREO」は、舌に付着する汚れ(舌苔)に着目して開発した商品。2005年に発売を開始して以来「歯みがだけでなく、舌のケアにも気を配ること」を新しいエチケット習慣として支持されています。

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ハナジョブ学生記者

2008年〜2012年までの学生記者たち

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