スポーツ一筋からテレビの世界へ(日本テレビ)

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スポーツに携わる仕事がしたい!という思いでテレビの世界へ飛び込んだ島田さん。女性であることを意識しながら、女性らしく番組作りに携わっています。「仕事は趣味のひとつ」と言い切れるほど、島田さんを魅了するプロデューサーというお仕事。その活躍のコツを伺いました。(2010年10月時点の情報です)

プロデューサーは「さまざまな才能に出会える面白さがある」

現在のお仕事の内容を教えてください。

情報エンターテインメント局のプロデューサーとして働いています。レギュラー番組は「ザ!世界仰天ニュース」で、単発番組として土曜午後の時間帯や特番も数本担当しています。

プロデューサーとはどのような立場なのでしょうか。

番組を世に出すときの最終的な責任者です。視聴者に喜んでいただけるか、番組の趣旨に沿っているか、放送倫理に反していないか、表現や文字テロップに間違いはないかなどをチェックし、予算の管理、スポンサーや出演者への対応などをしています。番組全体の細かいサポート業務を行う立場ですね。

プロデューサーの面白さはどんなところにありますか?

予算の管理からキャスティングまで、番組全体を管理しているところです。番組を自分が目指す色に染めていけるというか、自分の理想に近づけていける面白さがあります。またプロデューサーは、色々なディレクターと組んでお仕事します。さまざまな考え方、さまざまな才能を持った人と仕事ができるので、刺激がもらえるのも魅力ですね。

現在の仕事に就くまで、どのようなお仕事をされてきましたか。

1年目は情報番組のAD(アシスタントディレクター)でした。2年目からは入社前から志望していたスポーツ番組にディレクターとして関わるようになりました。その後、3年間ほど番組制作費全体を管理するセクションにいましたが、そこでいわゆるプロデューサーの基礎の業務を学んだと思います。3年間スポーツの現場から遠ざかった時点でスポーツ中継にディレクターとして戻ろうという考えは薄れていました。その後ドキュメンタリー番組のアシスタントプロデューサー、「スッキリ!!」のプロデューサーを担当し、育休を経て現在に至ります。

再度スポーツを志望しなかったのは、プロデューサーのお仕事に魅力を感じたからでしょうか。

それももちろんあります。一方で、スポーツ中継のディレクターは専門的な仕事なので、3年間ブランクが空くと感覚が戻るのに時間がかかります。それに当時結婚を控えていて、結婚後の生活や出産のことなどを考えると、スポーツ中継のディレクターの仕事を続けていくのは厳しいかな、とも考えました。スポーツ中継の仕事は本当に魅力的だったので、ディレクターかプロデューサーか志望を決める選択には本当に迷いました。

ディレクターは女性に不向きなお仕事なのですか?

不向きというわけではありません!日本テレビの現場で活躍している女性ディレクターはたくさんいます。ただスポーツ中継に限らず、ディレクターの業務は時間が不規則になりがちで、拘束時間が長い時もあり、徹夜する時もあります。体調を崩した時期もあったことから、私自身はそうしたディレクターの業務を続けていくのが難しいと考えていました。

テレビ局は男社会のイメージがあるのですが、その点についてどのようにお考えですか?

以前は男性と対等に仕事がしたい、そのためには男性の何倍も頑張らなきゃ認めてもらえないと思っていましたが、今はむしろ女性らしく仕事をしようとしていますね。女性にしかできない気配りや目線はあると気づいたんです。それを活用して、他のメンバーのサポートをすることを選択しました。

島田さんは、学生時代からマスコミ志望だったのでしょうか。

全く考えていませんでしたね。学生時代は体育会の陸上部でした。転機は3年の時で、主務をやってみないかという話があったんです。それまで主務のようにサポートする立場に苦手意識がありましたが、実際やってみるとそういう仕事が楽しいと思うようになりました。それと同時期に、キー局に入社された陸上部の先輩に、その局のアルバイトを紹介していただいたんですね。それがきっかけで、それまでの陸上一筋だった私が、テレビ局の仕事に興味を持つようになりました。

では昔からテレビが好きだったというわけではないんですね。

そうですね、とにかくテレビ、ということはありませんでした。ただスポーツが好きだったから、スポーツに関わる仕事がしたいなとは思っていました。そんな折、箱根駅伝の運営の手伝いに行った時に、日本テレビの箱根駅伝のプロデューサーがいらっしゃったんですね。その頃にはテレビ局への就職に興味があったので「日本テレビに入るにはどうすればいいですか」と聞きに行きました(笑)。

母親として上手く仕事をするコツは「完璧主義者にならない」

仕事をしていて楽しいと思うこと、やりがいがあるなと思うことは何ですか。

今は番組の全責任を負っているので、企画からオンエアまですべてに関わっています。オンエアされて良い視聴率が出た時は本当に嬉しいと思いますね。番組を一から作り上げるのも楽しいし、若いディレクターが奮闘しているのを手伝うのも楽しい。仕事がつまらないと思ったことは、今までに一度もありませんね。

逆につらいと思うのはどういう時ですか。

倫理的なことや個人情報などを厳しく管理する必要があるので、すごく細かく注意を払うのが大変ですね。そこはプロデューサーとして責任を感じているところでもあります。それから、今は育児があるので、短い時間の中でうまくやりくりしなければいけないのが一番の苦労です。

時間がない中で、どのように育児と仕事を両立されているのですか。

家に持ち帰ってできることは、子供が寝てからやっています。あとは全部自分で抱え込まないようにしています。完璧主義者にならない、ということかな。自分がやっていたことを他人に頼むことも必要だと思っています。とにかく分担できることは分担して、自分で背負い込まない。最終的な確認は全部自分でしますが、借りられる手は借りてやっています。

私生活で映画を見たり本を読んだりする時間はありますか?

ありますよ。テレビ局の人間なので家ではずっとテレビをつけています。テレビを見ていてふと気になったところがあれば、何が気になったかを覚えておきます。あと本は好きで、面白い小説に出会ったときはドラマ化できないかなと思うこともあります。

仕事上心がけていることは何ですか。

サポートに回ることです。プロデューサーだからこうしたい、こういう番組にしたいという思いはありますが、あくまで中身を作っているのはスタッフなので、彼らの意見を尊重するようにしています。責任は私がすべて持つ代わりに、スタッフには自由にやってもらっています。あとは仕事内容が大変なADに対してきちんとフォローをするというのは、結構心がけているかな。

島田さんにとって仕事とは何ですか?

趣味のひとつです。そういう風に言う人はあまり好きではなかったのですが、仕事って何? と聞かれたときに他にしっくりくる言葉がないんです。やっぱり、仕事は趣味なんですよね。

それは一年目の時からですか?

テレビ局の仕事に夢を抱いていたので、様々な雑務の多いAD時代はギャップを感じることもありました。でも、それも良い経験だったと思います。仕事は自分の知らない力を発見できる場所で、最初はできないと思っていても、意外にそれが楽しいということもよくあります。志望ではない部署に異動したときも仕事は楽しくて仕方なかったです。24時間仕事でもよかったくらい。良い仕事に就いたなと自分では思います。

マスコミ業界を目指す学生にメッセージをお願いします。

学生時代は学生の時にできることを一生懸命やったほうがいいと思います。マスコミに入るために何かをしよう、ではなくて学生時代にやってきたことを自信をもってアピールできるようになってほしいし、その方が魅力的です。またこの業界で一番大切な能力は、適応能力です。始めは思うようにいかないことや、初めて社会に出ることによるストレスもあると思います。でも、そんな時に自分の職場を好きだと思える、そこに適応できる能力が大切ですね。あとは制作現場じゃなくても、テレビに関わっていることが好き、という気持ちを持てることも大切です。

インタビューを終えて( 学生記者:瀬野了孔)

とにかく仕事が楽しくて仕方がない!というエネルギッシュな島田さん。思わず自分の将来と重ねてしまいました。どんな仕事に就いたとしても、島田さんのようにどんな仕事も楽しむという精神や適応能力をお手本にしようと強く思いました。ご協力ありがとうございました。

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瀬野 さとこ

2013年卒

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